車で仮眠をとり、朝8時に起きた。予想よりずっと良い天気だった。
赤岳山荘のおばちゃんに「天気がいいから今日のうちに阿弥陀に登っちゃえば」と言われて、その気になる。
荷物は相変わらずザックに入りきらず、チンドン屋状態。もう少し荷物を減らした方が良いと思うのだが、行者までと思うと、つい「とりあえず持っていくか」と思ってしまう悪い癖。
南沢に入ると登山道はトレースがバッチリ、というか、雪が減って途中までは夏道状態。氷結しているところと、溶けたぬかるみ状態が交互に出てくる。
南沢を道が高巻いて、再び沢の近くに戻るあたりから雪が増えてくる。前回、この先で行動食を落としたが、今回はスーパーのレジ袋ではなく、薄いエコバッグをぶら下げているので破ける心配は低い。
南沢を再度南側に渡り返したあたりで、前方から団体さんが降りてきた気配。みれば県警救助隊だった。何かあったのかなと思いつつ避けようとしたが、皆さん揃って横によけて通してくれたので、恐縮しつつ行かせてもらう。
樹林帯で若いお兄さんとすれ違う。聞けば、朝イチで美濃戸を出て、赤岳に登って帰るところだという。朝早かった疲れなど全く見せず、元気に降りて行った。
美濃戸からのんびりと3時間弱かけて行者に到着。ゆっくり歩いたとはいえ、少し荷物が重いだけで、かなりペースが落ちるのも事実。いや、そもそも体力が相当落ちているのは否定できない。少しはトレーニングをしないといけないかもしれない、いや、そもそも余分な脂肪を落とすところかなあ、などと思案する。
さて、テントの設営に取り掛かる。夜に上から吹く風を避けたいので、樹林帯側にしっかりと壁を作り、ショベルで整地する。昔は、行者にショベルなど持ってきたことはなく、適当に踏みならして終わり。多少(かなり?)凸凹でも、傾いていても、全く気にならず爆睡していた。ツェルトに半シュラフだとか、ペラペラのビバークシュラフがあれば極楽だった。しかし、前回も今回も、シュラフは羽毛のものを持ってきたし、テントサイトも丁寧に整地して、快適さを求めるようになってしまった。
これは年のせいなのか、それとも単に、軟弱な生活に慣れたせいなのか。考えてみれば、あの頃は冬でもベッドの横の窓は開けっぱなしだったし、街で過ごす時は、コートなど着たことはなく、長袖シャツにジャケットを引っ掛けて過ごしていた。自分がいかに、ぬくぬくとした生活に慣れてしまったか、改めて考えさせられた。