2/28 Especiaワンマンライブ@恵比寿~別れと、これから。 | アイドルKSDDへの道(仮)

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心に茨を持つ山梨県民こと「やまなしくん」のブログ。基本UKロックが好きですが、最近はもっぱらオルタナティブなアイドルさん方を愛好しています。

2016年2月28日、Especia現体制5人での最後のライブが、東京の恵比寿ガーデンルームで催されるという。1月のフルバンドセットでのワンマン、そして2月14日での渋谷のライブ&汐留でのリリイベ参戦を通じて、急激にEspeciaへの想いが高まった自分である。やはり現体制最後のライブへ行くべきだろうか…そう迷っていたが、迷っている時点で、心の奥底では行くことを決めていた。だって俺には、でんぱ組.inc 夢眠ねむ から賜りし金言「アイドルは会いに行けるうちに会いにいってほしい」があるからな! …というわけで、今の5人の雄姿を、この目に焼き付けるべく参戦を決意した。

当日は2部制で、13時スタートと17時スタートの回があったのだが、両方行くことにした。チケット代高くないし(交通費はかかるけど)、何より、後で「あの曲を聴きたかった~!」という後悔が無いようにしたかったから。

当日、こともあろうに反対の電車に乗ってしまうというミスを犯してしまったので、恵比寿ガーデンルームに着いたのは、第1部がスタートする直前だった。東京は穏やかな快晴で、春の陽気が感じられた。会場に入ると、後方でDJ氏がプレイしていてフロアを温めていた。観客は満員ではなく、余裕があった。きっと第2部の方が多くのお客さんが来るのだろう。

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【ライブ:第1部】

颯爽とEspeciaメンバー登場。いきなり初期曲「ナイトライダー」と「Funky Rock」でフロアを温めていた。みんな調子はよさそうだ。そしてあと2曲やったところで、「以上…エスペシアでしたー、ありがとうございましたー!」と言って、退場。4曲やっただけで退場!?!? フロアから「金返せ!金返せ!」とコールが沸き起こった。笑うしかないだろ!その後「アンコール!」コールに移り、メンバー再登場…と思いきや、なんと客席フロア後方から登場!そしてメロウな曲(「X・О」)を歌いながら、オーディエンス一人ひとりと次々に握手するのだった!ぐわわ…至近距離でもなりちゃんが歌ってるよ!はるかちょは千円札のおひねりを持ちながら歌ってるよ!ドサ回り中の演歌歌手かよ!(笑)僕は絵莉加ちゃんと握手できた…なんか困ってた顔だったなぁ、困り顔だからかなぁ…ああでも、手が柔らかかったあ…

ステージは近くに感じられ、5人の表情もよく見ることができた。Especiaファン=ペシストの皆は、これまでのライブと同じように、ユラユラと身体を揺らしていた。その中でもひときわ目を引いた、ガツガツ踊っていたのは、前回の渋谷でのライブとリリイベでも見かけた、金髪のアメリカ人留学生ペシスト、ランス君であった。

そしてペシスト達は、今日はもう黙っていられないらしく、曲間で大きなコールを起こしていた。とりわけ、脇田もなりの歌うパートでは、ひときわ大きなコールが巻き起こった。…そう、もなりちゃんの個性的な歌声を聴けるのも、(とりあえずは)今日で最後なのである。

個人的には、ソウル色の強い「West Philly」と「Rittenhouse Square」二連発に高まった。Ritten…での間奏パートでは、三瀬さんこと三瀬ちひろがソロダンスを繰り広げた。ああ、この曲とダンスが…カッコ良すぎる! あまりにカッコ良すぎて、涙が出た。カッコ良さに涙が出るなんて…なかなかできる経験じゃあない…

それにしても、EspeciaはMCも挟まず、休憩もせず、ひたすら歌い踊っていた。曲はノンストップMIXだった。なんというストイックなライブなんだ!その姿はまるで、かつてのレーベルメイトだった新生アイドル研究会BiSの解散ライブ@横浜アリーナ…を彷彿とさせた。

前回のライブで聴けなかった「YA・ME・TE!」も聴けて、最後は「Clover」をみんなで歌った。僕の後ろのペシストさんが大声で歌っていたのに負けじと僕も歌った…けど、男性にとっては、この歌の音程はキツいんだよ!(笑)

…そうして、第1部が幕を閉じた。あー楽しかった…がしかし!まだアノ曲やアノ曲を聴いてないぞ!きっと次の第2部で演るのだろう。その期待を胸に、一旦会場を後にすることにした。その後の特典会は、前回のリリイベでの接触で本懐を遂げたので、今回は他ペシストさんに譲ることにした。

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【ライブ:第2部】

第2部では、1部よりもたくさんのお客さんが来ていた。クロークで荷物を預けると、「Hotel Estrella」のロゴが入ったカードが配られた。粋な図らいである。

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会場の入るところでペシストさん有志が、光るブレスレットを配っていた。

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会場に入ると、後方のDJブースを前に7人ほどのペシストさんが踊り狂っていた。皆で、最後のライブを盛り上げようという雰囲気が感じられた。ステージの上には、あの「Especia」のネオンが紫色に光っていた。

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メンバーが入場し大きな歓声が上がると、さらにひときわ大きな歓声が上がった。入場してきたのは…これまで何度かEspeciaとコラボしたラッパー(ナンブヒトシ氏)ではないか!「今日はパーティーだ!」と客席を煽り、ラップを披露。カッコイイ!そして2曲目では、もなりちゃん以外のメンバーがまたもやフロアに飛び出し、ハイタッチ大会を始めたぞ! ぐわー、2週間前の汐留でのリリイベ時と同じシチュエーションではないか!僕も三瀬さんとハイタッチしたぞ! 何だよこれ最高のパーティーじゃねえかよ!超楽しいよ!!!

そして、5人+1人で「以上…エスペシアでしたー、ありがとうございましたー!」と、2曲だけ演って、退場。そしてやっぱり客席からは、「金返せ!金返せ!」コールが沸き起こるのだった(笑) それがやがてアンコールに代わり、5人が再登場。ここから再び、ノンストップMIXに乗せて歌い踊るのだった。

ペシストのコールは、第1部のときよりも熱を増していた。曲間で何度も歓声が上がったり、「アバンチュールは銀色に」では大合唱が湧き起ったり、ソロダンスパートでは、客席前方から身をかがめたりしていた。特に、ペスシト皆が手を伸ばすのに向かって、笑顔で歌うもなりちゃん…オーディエンスとアーティストの魂と魂がスパークするのを感じた。忘れることのできない、本当に美しい光景だった。

また、凄かったのは、メンバーそれぞれの写真と名前がプリントされた「のぼり旗」をペシスト有志が掲げていることだった。光るブレスレット配布といい、経費も少なからずかかるのに…こういうファンの熱情には、いつも頭が下がる。

エスペシアがノンストップで歌い踊るものだから、僕もノンストップでひたすら踊りまくろうと覚悟を決めていた。身体を揺らしながら、メンバーの素晴らしい歌声と、エレガントなダンスを眺めていた。特に、新曲「Saga」でのダイナミックな振りはカッコ良かった。

そして、前回ライブで聴けなかった僕の推し曲「アビス」が!ついにこの曲をもう一度聴けるときが来た!YouTubeで観て知ったのだが、ライブでこの曲が披露されると、イントロでペシスト皆が大合唱するのである。「タラータッタ タッタッタタラタ タラータッタッター」と、イントロのギターのカッティングと、それに続くブラスのフレーズを、僕も皆と大合唱!踊りながら、何度も歓声を上げた…

そして、第1部で聴けなかった、もうひとつの僕のフェイバリットナンバー「No.1 Sweeper」が来た!…思えば、僕がはじめてEspeciaのライブを観たときに演っていたのが、この曲だったっけ。2年前のTokyo Idol Festivalでのときだった。あの頃から、この曲は僕にとって重要であり続けた。基本ロックリスナーである僕が、バブリーな(笑)80年代サウンドでも心底カッコ良いと思えたのは、この曲がきっかけだった。

ああ、大好きなこの曲も、この5人で観られるのは、これが最後なんだな。…そう思ったら、突然、両目からぶわぁっと涙があふれてきた! うわあ何やってるんだ俺は!この5人の姿を目に焼き付けなければいけないのに! …そう思いながらも、視界が涙でぼやけるのを抑えることができなかった。

最後の「We are Especia」で、ペシスト有志によると思われる、色とりどりのバルーンが投入され、フロアの熱気は最高に達しているようだった。ホントに「泣きながらダンシング」だよ! コール・アンド・レスポンスで会場が一体となって、ライブ終了。…ここで、僕はこれまで行ったライブで一番大きな歓声を上げた。

メンバーが退場すると、会場後方のライトが付いたが、前方は暗いままだった。ペシストはまだ退場しようとせず、「エスペシア!」コールが湧き起った。まだ気持ちが落ち着かないのだろう。僕もそうだった。…そしてメンバーが再入場し、「We are Especia」がBGM的に流されるのに合わせてちょろっと踊り…最後に5人が横1列に並んで、「ありがとうございましたー!」と、大きなおじぎをした。

…もう、悔いはない。約2時間をほぼノンストップで演るという、しかも2回も演るという、鬼神のごときライブをEspeciaは見せたのだから。そして、1部と2部でカブっている曲は無かった。おそらく全ての持ち曲を演ったのだろう。(実際そうだったらしい。) 

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素晴らしかった。メンバーが「卒業」するという感傷を許さない、エンタテイメントに徹した、最高のライブだった。

その後の特典会では、多くの人が列をなしていた。そうとう疲れているはずなのに、アイドルさんは大変だなあ…。けどそれ以上に、最後の交流を、メンバーもファンも楽しみにしているだろうと思った。僕は今回は特典会に参加しなかったけど…あとでtwitter等で、メンバーに感謝の意を伝えようと思った。


【後日談】

翌日の、地元、大阪でのライブも大いに盛り上がり、そして感動的なお別れとなったようである。
その日、ツイッターに書かれたもなりちゃんと絵莉加ちゃんの投稿にリプライを送った。その翌日、3月1日の朝にスマホを開いたら、絵莉加ちゃんが僕の投稿に「いいね」をしてくれたのを見た。あ、ちゃんと伝わって、良かった…。

まだ一昨日のライブの興奮が身体と頭から抜けない、その日の昼休みに、僕はスマホを開いてtwitterで、「Especia」で検索したのだが…

あれ…?

え!?

え……!??

Especiaメンバーのtwitterアカウント、全員消えてるやないかーい!!!

もなりぃーーーーー!!!(心の中で絶叫)

おい!今朝、絵莉加ちゃんから「いいね」もらったのを見たばっかりだぞ!もなりちゃんや他のみんなの投稿にも「いいね」して後から見られるようにしてたのに!それを!みんな消しちゃうのかよ!!!

その日の朝まで「Especia、最後に見事なライブをしたな…」とすがすがしい気分でいたのに、急にさみしさがこみ上げて。ときおり涙目になりながらその日の午後に仕事したことを、ここに告白する。

メンバーの言葉は、その後オフィシャルサイトの公式ブログで、順次、全員の文が公開された。それに対してコメントすることで、自分なりに、第一章Especiaメンバーへのお別れはきちんと済ませた。

あーでも!これまでのtwitterでの思い出を全部無に帰するなんて!ついでに言うとAmebaブログも消されているぞ!やるな運営!

分かったよ、そっちがそういうつもりなら、俺もこのままじゃ終われねえ! 俺はこれからの新生Especiaを追いかけるよ。だって正直、エスペシアの魅力をより深く理解したのって最近だからな! Vaporwaveなんて知らなかったけど、そんなマニアックでカッコイイ曲をやっていて、しかも歌もダンスもカッコ良いグループなんて、自分にとっては初めてだった。だから、ここでお別れなんて、ありえないんだ。


待ってろよ、新しいEspecia!

また会えるのを楽しみにしているよ!