トラウマ

土を掘って這いずり始めた。

「卵殻を突き破ってごらん」

地面の中はぬるすぎる

行き場所は分かっているのに埋まりきれない、未だ

這い上がれない、今も

――もう一度言ってごらん

二ヶ月前に植えた苗が

半年前に捨てた種が

今頬の壁に青いペンキで落書きしている

喜ぶのはきっと

しつこくも青く広がる土壌だけだろう

配布プリントとか。

団体うぜぇ。前の机においたプリントをグループの代表見たいのが大量に人数分以上

とってくせいで毎回たりねぇだろが！！ヴォケ！！！

めざすところ

手を振る仕草にもゆとりがあるような

生意気な生き様

ファファーレよりはクラクションに満ちて

風薫る年頃は地中深く今や化石

認められないかわりに

認めることもしない

強情にも軌道を踏み外して生きることをよしとする

全細胞が稼働し続けるかぎり