ナイルのたまもの
何を隠そう、私は民族楽器が好きだ。
ミュージシャンをやっているせいなのかどうなのか、友人たちが海外旅行のお土産に民族楽器をくれる事が多い。
ありがたい事だ。
気がつくと家の中には山の物とも海の物とも分からんような謎の楽器たちが増えている。
作曲活動に行き詰ったとき、私の脳みそを柔らかくしてくれる愉快な仲間たちだ。
機会があれば紹介したい。
そんな私に、エジプトから帰ってきた友人がお土産に謎の弦楽器をくれた。
これはかなりテンションが上がる。
とりあえず楽器の名前も分からないので演奏方法も分からないが、バイオリン的なフィーリングで演奏する楽器とお見受けした。
ボディには蛇皮が張ってあり、ヘッドにはファサファサした糸みたいなのがついていて、かなりキュートなルックスだ。
さっき帰宅してからずっと弾いているが、最初はババアの断末魔のようなノイズしか出なかったのが、だんだん楽器らしい音が出るようになってきた。ような気がする。
目を閉じれば・・・ナイル川の壮大な流れが脳裏に浮かんでくるようなこないような気がしなくもない。
せっかくもらったので、バンドの演奏に取り入れて行き、ベーシストからこの謎の楽器ストに転向するのもアリといえばアリだが、いかんせん正解が分からない。
実は打楽器だった、という可能性もゼロとは言い切れない。
何しろ楽器の名前も分からないのだから。
情報求む。
