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題名・木を植えた人
著者・ジャン・ジオノ
発行・株式会社こぐま社
初版・1989年10月15日
1998年1月5日第30刷


フランスの作家、ジャン・ジオノの世界的に有名な作品です。
私は最初、実話かと思いましたがそうではないようです。
しかし実話ではなくとも非常に現実味があり、ひょっとしたら自分でもできそうだな、と思わせつつ、荘厳さもある作品です。
話は、老人が荒れ地に木を植え続けて、数十年後には立派な森ができ、そこに人々が住み始めるというもので、老人は見返りを求めず死ぬまで木を植え続けます。

実際自分の周りに木を植えるような広大な荒れ地はありませんが、例えば庭に団栗を植えたり、鉢植えで色々な木を育てたりすることも、わずかではありますが老人の荘厳さを感じることが可能な気がします。

作品の中で老人を評して語った言葉ですが、(人間は破壊するばかりの存在というわけでもなく、神に似た働きもできるのだ)というのがあり、つまり我々人間も、創造のようなことができるのかもしれないと考えさせられます。

当然、大きな創造はなかなか難しいのですが…。