本当の優しさと強さ | もつ焼き松っちゃん おかみの記

本当の優しさと強さ

 先回「小善は自立の目を摘む」と書いたら、結構反響の声をいただいた。

手助けもほどほどを自覚された方が多かったようで、跡で役に立たなかっ

たことに気づいたと言う。


 私も以前、商店会がご一緒で閉店された方の話に「半分うそは分かりな

がらもお金を貸したことがある。指定した日に返さないばかりか、居丈高に

なり、こちらが悪いような錯覚にまで陥り、いい経験をした。


 子どもの借金を親が払ったことにより、いつまでたっても仮癖が直らず、

お金にだらしがないというケースはよく聞く話だが、いざ目の当たりにする

と、親の権威の失墜に悲しくなる。


 なぜ、きちんと言えないのか、「自分で借りた金は飲まず食わずで働いて

でも返せ」と。厳しいようだがこれが、ライオンが谷に子を突き落とすことだ。

成長を止めてしまう親の愛情のかけ方は、時代が豊かになってから増えて

きた。


 真の優しさは厳しい強さを伴っている。この辺を間違うといつまでたっても

親掛かりでしか生きていけない大人になってしまう。周りにこうしたケースが

多くなり、残念な思いを抱いている。自身の行動に責任を持ちたい。