10年ぶりの語らい | もつ焼き松っちゃん おかみの記

10年ぶりの語らい

 久方ぶりに友人と六本木で会食。思えば10年ほどの歳月が流れていた。

自分のブランドを立ち上げ、デザイナーとして今もバリバリの彼女は、もちろ

年齢を感じさせない。


 シングル時代、私は彼女の服を着て仕事をしていた。素材の良さ、デザイ

ンの斬新さ、すべてが私の好みと合い、楽しんで仕事をこなした日々が懐か

しい。


 服装一つで仕事ができるかどうか分かるという。その人のスタイルは名刺と

同じだ。センスが悪ければ、仕事も同程度とみなされる。不思議だが、服装は

すべてを映し出すもの。いつちもおしゃれな人は、料理も上手だし、家の中も

きれいに工夫が施されている。


 若い頃、彼女のお陰でモノを選ぶ目を養うことができ、今は昔ほどの贅沢は

できなくても、安物に手を出したりせずに身の丈にあった服装選びができるこ

とに感謝している。


 先日、彼女から「上手にトレンドを取り入れおしゃれしているのはうれしいけど、

とにかく痩せなさい。限界に来ているわよ」の一言。


 遂に来た、という感じ。ありがたい。太り過ぎは気になっていたが、どこか自分

に甘い生活をしていたことに反省。


 「おいしい」生活も食べ過ぎていてはストレス解消で食べているに過ぎない。夫

が食餌療法をしているのに申し訳ない、との思いで今は楽しく痩せられるように

努力の日々。いつまでも美しくとは言えないが、老いを上手に迎え入れ、そこそ

こに若く美しくありたいものだ。