病と共存
夫が入院し、お客様には大変ご心配をおかけしたが、幸い軽度の
狭心症だったために10日で仕事復帰、2週間が経過した先週、日曜
の朝だった。軽い発作が起き、ニトロを含有したスプレーで発作が治
まった。
友人に状況を話すと、「狭心症? 大丈夫。ニトロ持っていればい
いんだから、心配ないわ」の一言。それで思い出した。彼女のお連れ
合いは、心筋梗塞でよもや命を落とすところだったが、2箇所にバイ
パスを通し、10年たった今も元気に働いている。
経験から出た言葉なのだろうか。ほんの一言、しかも配慮した言葉
とはいえない言葉なのに、私の不安も吹っ飛び、何よりの激励だった。
何はともあれ、夫がシャッキリ。気持ちも前向きになった。相手を傷
付けまいとあれこれ考えた言葉でも、時に相手の心には深い傷になっ
てしまうことだってある。率直な言葉でも奥底に相手を思う心が伴った
時、不思議に届くものなのだろう。あらためて彼女の偉大さに感謝。
病と共存する人生を歩んだ彼を支える私の役割は大変だが、気持ち
が通い合ってさえいれば、上手に乗り越えていけるはず。無理はでき
ないが、人生を楽しむ術はいくらでもある。病に負けないで生きる。今日
一日を大切にしていこうという、彼なりの深い決意が今朝も伺えた。