神戸を見て死ね | まちづくりBlog

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発行:本山北町まちづくり協議会/編集:広報部会

「本山北町全部」に、二宮健氏から原稿をいただきました。

本来の主題は「保久良神社からの美しい眺望」です。

副題:“Vedi Napoli, e poi muori 〜ナポリを見て死ね〜”より

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#本山町北畑 #保久良神社 #ナポリ

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イタリアの諺に

Vedi Napoli, e poi muori という言葉がある。

つまりナポリを見ずに死んだら生きていた甲斐がないという意味の諺である(ナポリを見て死ね)

それほどにナポリ湾一帯とその湾ごしに見るヴェスヴィオ山の景色は素晴らしい。

この言葉は有名なドイツの作家であるゲーテが1787年にナポリ滞在時に言った有名な言葉である。(ちなみに1787年という時代は日本では江戸時代の天明7年であり、松平定信が幕府老中に就任した年である)

私はナポリ市ポジリポの丘から見る展望を4回か5回経験しているが、晴れた日の眺望はこの諺がむべなるかなの感を強くする。

 

 

(写真①ナポリ市の位置 矢印の場所)

 

(写真②ナポリ市ポジリポの丘から見るナポリ湾とヴェスヴィオ山)

 

 

また、このナポリからも近い地中海に浮かぶシチリア島にあるチェファルという人口約1万5,000人位の小さな街がある。

そしてこの街にある観光地の一つが街を象徴する岩山(ラ・ロッカ)である。ラ・ロッカへは2回登ったが丁度保久良山へ登る位の20〜30分で展望場所へ到着する。入山料を徴収されるがそれほどにラ・ロッカから見るチェファルの街は美しい。イタリアの美しい街の一つに登録されている街である。

 

 

(写真③シチリア島チェファルの場所 矢印)

 

(写真④チェファルの象徴“ラ・ロッカ”からの展望)

 

 

また余談になるが、このチェファルの街は映画ファンそれも洋画ファン必見の名作で1988年公開のイタリア映画“ニュー・シネマ・パラダイス”の中で主人公がシチリア島からローマへ出発する際の田舎駅ラスカリ駅があった街であるが、この駅は2017年に取り壊されてしまった。是非この名画も見て欲しいと筆者二宮は考えている。

さて何故こんなにくどくどとイタリアの風景を述べるのかというと、

保久良神社からの眺望も素晴らしいからである。

 

神戸市が平成20年2月に神戸市民から募集をした神戸らしい眺望景観の選定

「神戸らしい眺望景観50選・10選」を選定した中で見事に

東灘区の10選:1. に保久良神社が選ばれている。

所謂神戸市がすすめる「いいながめ」の一つである。我々の活動する「本山北町まちづくり協議会」の地元のシンボルの一つでもある保久良神社からの誇るべき素晴らしい展望なのである。

 

令和2年1月度の定例会に於いて「まちづくりのすすめ方」でのスライドでその中に

No.5として〜外部の目を通してわが町を理解する

No.6として〜地域の景観的特徴をまとめる

(アドバイザーの都市調査計画事務所のスライドより)

があったが存外に地元であるからこそその素晴らしさを忘却しがちな盲点もある。

この素晴らしい眺めを発信し続けるのも「本山北町まちづくり協議会」の大事な役目と筆者二宮は今迄の世界各国を旅行して得た経験から考えている。

 

 

(写真⑤保久良神社からの眺望)

 

(写真⑥“灘の一つ火”ごしに見る眺望)

 

 

この景色こそ

Vedi Kobe, e poi muori

“神戸を見て死ね”であろうと思う

 

 

二宮健(協議会監査役・旅行評論家)

令和2年2月22日・記

 

 

[入力・編集:FKV武田]