3月。
中学生になって一年が過ぎようとしている。
お世話してくださる方々の移動があったり、新しい場所へ移るというお話を聞いたり、ここ数週間はいろいろ周りが変化している。
学校も区切りの季節になった。
春先の慌ただしさで、毎年何かしら体調を崩していた もー は、今年は落ち着いて過ごしている。
振り返れば、この時期に限らず、一年間ずっと体調を崩す事が減り、点滴治療が必要になったのは、学校の長期休みの時だけだったという成長ぶり。
そういえば、主治医の先生からの緊急連絡もこの一年はほとんどなかった。
ほんとうに成長を実感する一年間だった。
今の安定の様子を見れば、
最初から、それほど重篤な容態ではなかったのではないかと錯覚してしまうが、
出生当時を思い返しても、一番暢気に構えていた、構えようとしていた母親の私でさえ、こんなに落ち着いた成長を錯覚する事などできなかった。
教室で同学年の友達と並んでクッションチェアに座る日がくるなんて、ほんの1年前、いや数ヶ月前ですら想像できなかった事。
成長期を感じずにはいられない出来事が続いている。