中国バス初体験 | 5万4千円でアジア横断日記+α

中国バス初体験

丹東~瀋陽 65元(約1000円)



北朝鮮との国境の街、ここ丹東から中国のバス旅のスタートぉ!




まずは瀋陽へ向かう。




中国初めてのバス乗り場では、行き先と枚数を書いた紙を見せると、コンピューターに入力して「おっ!」と言う間に印刷されたチケットが出てきた。




昔の中国の切符売り場の様に延々と列に並び、平気な顔で列に横入りする奴を罵倒したり、、、と言った面倒な事は全くなくてなんだか猫だましを食らった様な変な感じ。




しかも、10分後に出発するというので、水やらトイレットペーパーなんぞを買う間もなく急いでバスへ。


するとかなりしっかりとしたバスに容姿端麗小姐車掌さんがお出迎え。

荷物を車体に預けるのはちょっと嫌だったのだが、仕方なく言われたとおりに預ける。




何故かって?

以前テレビでみた雑伎団並みのスゴ腕泥棒がアタマから離れなかったからだ。


その男は普通の大きさのボストンバッグに体を折り曲げて入り、荷物として車体下の荷台に侵入し、バスが走っている間にバッグから出て他の荷物をあさって盗みを働いていたという。全く、なんて面白い泥棒なんだと感心してニュースを観ていたんだけど、怪我をしてかなり神経過敏になっていた小心者の僕はこんなことにも真面目にビビってしまってた。




反日感情に対する不安もアタマから離れていなく、ウサギ並みにびくびくしていた僕は相当あつかいにくい旅の道連れだっただろうと今は思う。






今回、初めて乗った中国バス。




派手な内装と設備にまた猫だましを食らい、嬉しい誤算で舞い上がる。

肌触りの良いビロード風の座席とフカフカの床部分。色は前回の写真の通りちょっとケバいがそれはまぁしょうがない。




座席位置は高めに設定されていて荷物もたくさん入る様になっているのだろう。トイレは階段を下りたところに備え付けてある。

テレビも備え付けてあり、画面からはMTVや映画等が流れているし、各座席にはミネラルウォーターのペットボトルまでサービスで置いてある。トイレットペーパーも水も買わなくて正解だった。






なんかネタを探さなきゃと、色々物色していた僕が一つのボタンを見つけた。

通路側にしかついてないボタンなんだが押しても引いても匂いを嗅いでも何のボタンなのか皆目想像がつかず、ついにはかじって真贋を見極めようかと思っていたところ、近くのおっちゃんが見本を示して教えてくれた。


なんと、そのボタンを押しながら横にずらすと、窓側の座席との間にすこし隙間ができるようになってた。これ、かなり地味ながらもとっても優れものな機能でして、隣の席と空間ができることで、腕がぶつかって頬を赤らめたりしなくて済むのでとてものびのびと座っていることができた。

そして、この横滑りボタン、それ以降中国で乗ったほぼ全てのバスに備え付けられてあり、この機能は中国で標準装備なのだとわかった。




可愛い車掌さんから紙切れをもらった。


印刷された中国語に何やら電話番号らしき数字が書かれている。




「電話番号書かれてますけど、これってもしかして・・・・・・・・・」と、旅の鉄人にボケをかましてみると。




「いや、これは割引券で連絡先だよ、僕のにも書いてあるし。」と、普通に返された、、、、、、ギャフン!叫び




僕はよく分かりにくいボケをちょくちょくかますのですが、僕からにじみ出るアホオーラのせいか冗談ではなく本気だと思われてしまったのです。








完全舗装された高速道路を、快適なバスに揺られながら中国の東北地方の秋景色にちょっとアンニュイな気分に浸りながら3時間ほどで瀋陽に到着。




あまりにもスムーズだ。いやスムージーと言うべきか。


この様子で行けば中国はお茶の子さいさいで通り過ぎてしまうんじゃないかって思ってしまったのだが、、、、、、そうは問屋が卸しません!









当時の反日運動の一部。