せっかくのスカイアクティブなのに、まだそれについてなにも書いてませんでしたね。

今回のアクセラに搭載したSKYACTIV-Gは、「フル」ではありません。
4-2-1の排気管は、ボディから変えないと積めないからです。

このエンジンは、PE-VPSという型式名が付いています。
MFiはとしては、この撮影でオーケーというわけにはいきません。

で、こうするわけです。
スペックも書いておきましょうね。
排気量:1997cc
ボア×ストローク:83.5×91.2mm
圧縮比:12.0
最高出力:113kW/6000rpm
最大トルク:194Nm/4100rpm
筒内燃料直接噴射(DI)です。
燃料はレギュラー。
ちなみにライバルであるゴルフ1.4TSIコンフォートライン(1.4L直噴ターボ)のスペックは
最高出力:90kW/5000rpm
最大トルク:200Nm/1500-4000rpm
です。ただし燃料はハイオク指定。
あれ、スカイアクティブって圧縮比14.0じゃなかったっけ?
とお思いの方もいらっしゃると思います。
今回のアクセラは12.0です。
なぜか?
まず、4-2-1の排気管が入れられなかったことで「-1」
レギュラー仕様にしたことで「-1」
で14-2=12.0
なわけです。
欧州のメインのガソリンのオクタン価は95RON
日本はハイオクが98RON(~100RON)
レギュラーが91RONです。
本当は95RONで欧州も日本の揃っていればいいのですが、残念ながら日本には95RONがありません。でもハイオク指定にするとユーザーに負担をかけてしまう。ということでどうしてもレギュラー仕様になってしまう。で、圧縮比も
上げられない・・・というわけです。
この燃料の問題は、日本で過給ダウンサイジングが進まない要因のひとつです。

これが外したエンジンカバーです。エンジンルームをキレイに見せるだけでなくて、ちゃんと役割もあります。

ね? 裏側は、こんな感じ。インシュレーターがわりと厚く貼られています。
今回のアクセラのハイライトのひとつは、トランスミッション。
新しい「SKY-DRIVE」6速ATです。
とにかく、トルコンは走り始めにだけ使い、あとはひたすらロックアップして効率を上げよう。ダイレクト感を出そう、という意図で開発したATです。

これがSKY-DRIVEのトルクコンバーター。
ロックアップは、JC08モードで従来の5ATが49%だったロックアップ率を、SKY-DRIVEでは82%にまで上げました。
ロックアップを上げると、振動が出やすいしクラッチの耐久性も厳しくなってきます。ですから、SKY-DRIVEは、クラッチの構造を従来の1枚のリング状のものから4枚の小型湿式多版クラッチに変更しています。

これがそうです。

これがクラッチのフェーシング。材質は「紙」ですね。
この6速AT、非常に気持ちいいです。
変速が速い!
コーナーの手前でマニュアルモードでシフトダウンしてやると、MTを運転しているみたいな感じになります。
変速スピードではDCTに勝てるAT、だそうです。その言葉通り、本当にダイレクト感のある気持ちのよいATです。ここのところのトランスミッションの進化はすごいですね。
