『この作品を超えるドラマは、なかなか現われない』
筆者はそのように思ってやまない。
こんなに優しい作品に出逢えることも、そうそうないだろう。
9/22深夜の放送で最終話を迎えた『晩酌の流儀2』
また今年も楽しませていただいた。
主人公が昼間は懸命に仕事に取り組み、
夜はコンディションを整えた上で料理を作ってお酒を飲む…というシンプルな構図。
ストーリーも1話完結で非常に見やすい創りだ。
「シンプルなものこそ一番難しい」
これは以前、私の推しであり尊敬する方が発しておられた言葉ではあるが、
まさにその言葉がピタリとはまるエンターテイメント作品だった。
不動産会社“ホップハウジング”を舞台に、
そこに訪れるお客様との会話から、主人公・伊澤美幸のその日の晩酌と料理が決まる。
仕事帰りにハードなスポーツをこなし美幸さん流のコンディションを整えた後、
行きつけのスーパー“ツルマート”に立ち寄り晩酌の材料を揃える。
それらの行動は、日々の生活を送るすべての人に当てはまる。
例えばお酒を召し上がることができない方であれば、晩酌以外で楽しみを持っている方が沢山いらっしゃるでしょう。
家に帰った後の至福のために、1日を無駄なく仕事に励み懸命に生きる。
これらは社会人であれば当たり前のことなのかもしれない。
普段忘れがちではあるが、人はどこかで何かしら至福を求めて生きている。
その形は人それぞれあっていいと思う。
推し活であったり、
家族と団欒すること、
または更なる向上のための勉強…
そんな何でもない日常に溢れる想いを「晩酌」というひとつの楽しみに置き換えて、
このドラマは世の中で仕事をする全ての人に最大のメッセージを、最大の励ましを送ってくれていたのだと私は思う。
またキャストにおいても日本を代表する素晴らしい演者様が勢揃いだ。
これがどなたか1人でも演者さんが違っていたら、また違った作品となっていたことでしょう。
栗山千明さん始めとする“晩酌の流儀一座”だからこそ
洗練されたこの作品が創り上げられたのだと。
特に今シーズンで印象深かったのは第3話と第11話。
3話は美幸さんと辻凪子さん演ずる葵ちゃんとでお刺身をシェアする話だ。
まだAmazonPrimeなどで視聴されていない方のためにネタバレは控えるが、
“これぞ晩酌!”と呼べる作品のエキスが十二分に盛り込まれたものだった。
11話は博多華丸さんゲスト出演の回。
「福岡にいるような気分になれる部屋を探している」
これがこのエピソードの肝であり、大阪から北海道へと移り住んだ私にも響くものが多かった。
他地域に住む者が故郷に帰りたいと思うのは自然な考え。
私だって幾度となく考えてきた。
勿論今でもそうだ。
話がずれてしまいましたが、
そんな華丸さん演ずる博多羽丸さんに対して美幸さんは最高のジャッジを与えるのだ…!
それが私の背中をも押してくれた。
自分もこの地で自身の会社を設立しました。
もう後戻りができない。
だからこそここでしか実現できないことをやろう、
そんな前向きな気持ちにもなれたのです。
まさに美幸さん、恐るべし…!
シーズン1からの方も
今年のシーズン2からの方も、
このドラマと出逢った人は
みんな“幸せを噛み締めている”はずなのだ。
ひとつだけお伝えしたいのは
『たかがドラマ』と考えていただきたくないということ。
作品を観て得たものが活力になったり、
もしくは考え方や人生さえ変えてくれることだってあるからだ。
そしてもうひとつの魅力として
エンディングの佐藤千亜妃さんの主題歌『Cheers!Cheers!』の
「生きてるだけで100点だ」
このフレーズがドラマや視聴者を包みこんでくれている。
筆者が人生で観てきたドラマ史上、最も最高のエンディングテーマだ。
このような優しい作品は今の日本から無くなってはいけないものである。
いつまでもどこまでも継続していただきたいドラマ作品。
筆者もこの作品が続く限り、ずっと観続けていく自信がある。
例え支店長が定年を迎えても(笑)、再雇用制度で同じ支店でずっと働いてくれればいいのだ。
“かけがえのない存在”ですからね…!
これを投稿したら恐らく私も晩酌をいただいてることでしょう。
また明日からの仕事に向けて。
これから挑戦していく色んな事に想いを馳せながら。
晩酌の流儀のことを思いつつお酒をいただく・・・
それが私の晩酌の流儀だ。