直接会うことはできなくても、祈ることはできます。
誰もが、見えない祈りに支えられています。
今日を大切に、祈りを込めて。
どうぞ、心豊かな一日でありますように。
「風に吹かれ」
a
歩いてきた
日々
振り返ることは
もうしない
心に
すべてがいるから
悔やむことは
もうしない
心に
すべてが満ちているから
風が
吹く
行き先を
示すように
風が
吹く
歩こう
心たしかに
*
心ざわめき
怒りに燃えるとき
心萎えて
死の淵に横たわるとき
どこからともなく
やさしき調べ
生きて
どれほど経ったろうか
別れがあった
絶望があった
山があった
谷があった
そこに
いつも流れていたものは
やさしき調べ
産まれしときに
わが魂
いま帰らん
b
坂を上る
真正面には射し込む光
笹の葉を輝かせるとき
誰かが呼びかける
のうぜんかずらの
隠すことなき朱の色に
はっと一瞬
息をのむ
*
延びたひまわり
垂れたひまわり
まだ訪れないひまわりの
どれもが一心に陽を浴びる
ねこじゃらし
かやつりぐさ
名も呼ばれずに
揺れている
c
碧
ひかり
眼下に広がる
橋の上
空の下
いのち吹かれる
motomi
※ 心のなかを巡りながら、再び出会い、また綴られます。