うまく進むときもあれば、立ち往生してしまうこともあります。

どんなに準備していても失敗はあります。

どんな1つもすべてが経験という宝です。

足跡はさらに前に進むために後ろから歩いてくれています。

どうぞ、こころ健やかな一日でありますように。

 

 

「大切なもの」

 

  A

 

青い風

そよぐ木の葉

 

高架線をゆっくりと

下り電車が進む

 

ベージュ色の日傘をさした

ベージュ色の女の人が

 

角を

影になって曲がってゆく

 

ヘルメット姿の道路工事の人が

ホースでしきりに水をまく

 

向うから来る白い車

あちらに行く黒い車

 

となりで待っていた老人が

もう すぐ バスが 来ますよ

 

本から目をあげると

母子草に似た きいろい花が ゆれていた

 

  B

 

愛とは 

なんでしょう

 

知ったかぶりをしているのは

私の方かもしれません

 

なにを

語りますか

 

つかの間の

日常に

 

宇宙の風に

心の風鈴が鳴っているようで

 

  C

 

そっと

足を しのばせます

 

まだ あなたの

寝息が するから

 

やまばとの声が

母のように

 

からだを

くるみます

 

朝ぼらけという 

やさしさに・・・・

 

いのち たえきれず

ほとばしる

 

見えません

大切なものほど

             motomi

 

※ 耳を澄ませてみれば、今日も出会いが待っています。