日に日に濃くなる緑、盛んに動き回る虫たち、見回せば、いのちの力強さに目を見張ります。
めぐる季節の中で、私たちはいつも誰かに励まされているような気がします。
どうぞ、心健やかな一日でありますように。
「覚え書き」
A
目をあけると
わたしは
まぶたのなかにいた
わかりません だから描きません
なげだした絵筆は
画用紙に 黒いしみを散らした
だれに聞いても答えはないのです
いのちとは
触れることのできないものだから
*
はじめのうちは
それでもよかったのです
けれどいつしか・・・・
そういうことが
いくらでも
人生には起こりうるのです
うっすらと
感じていませんか
つづくはずがないと・・・・
*
このまますべて
なくなってしまえ
そう言う前に
ちらちら 星が
遠くで呼んでいる
さあ この糸につかまって
それでも 先人のたちは
こうして 大地を踏んできたのです
光をたよりに歩きませんか
B
コンビニの前で
立ちながら
缶コーヒーを飲む
サラリーマン
あなたの朝は
どこにいますか?
ほら 鈴かけの葉が
さらさら揺れています
雲間から薄日が
さしています
つつがなく
つつがなく
朝という
希望は
だれにでも
訪れているのです
C
すと――んと
陽がおちてゆく
きょうも
おわったか・・・・
あなたはゆっくり
四畳半の電気を消す
*
暮れなずむ街
カラスが寝床に帰っていくよ
宇宙は もっとも つましいものから
描きはじめる
みんなちがう
でも みんな いのちだよ
motomi
※ 心を澄ませば聴こえてきませんか。いつも語りかけているコトバに。