はじめに(2026年 衆議院選挙・公示日にあたって)


本日、2026年の衆議院選挙が公示されました。

街には候補者の顔写真と名前が一斉に並び、テレビでは「争点」が語られます。しかし多くの場合、

  • 過去に何をした政治家なのか
  • どんな不祥事や責任があったのか
  • それがきちんと説明されたのか

は、ほとんど触れられません。

そんな中で、「ブラジルのように、汚職や不祥事を起こした政治家が一目で分かるアプリがあればいいのに」と思う人が出てくるのは、とても自然なことです。

この文章では、なぜ日本では技術があるのに、そのようなアプリが作れないのかを、中学生にも分かるように説明します。


結論から

日本には、ブラジルのような「汚職政治家検索アプリ」を作る技術は十分にあります。

それでも作られない理由は、技術の問題ではなく、社会と権力の問題だからです。


ブラジルのアプリって何?

ブラジルでは、

  • 過去に汚職や重大な不祥事を起こした政治家の情報を集め
  • スマホのカメラで政治家の顔を見ると
  • 「この人は過去にこういう問題を起こしました」と分かる

そんなアプリが実際に作られました。

これは「デマ」ではなく、裁判記録や報道など、事実に基づく情報を使ったものです。






日本にも同じ技術はある

日本にも、次のような技術はすでにあります。

  • 顔認証AI(スマホの顔認証、駅の監視カメラ)
  • データベース検索(名前検索、経歴検索)
  • アプリ開発技術

つまり、作ろうと思えば、明日からでも作れるのです。


それでも日本では作れない理由①

「権力者を守る法律の使われ方」

日本では、政治家のような権力者を批判すると、

  • 名誉毀損
  • プライバシー侵害
  • 業務妨害

といった理由で、訴えられる可能性がとても高いです。

たとえ内容が事実でも、

  • 裁判に時間とお金がかかる
  • 周囲が守ってくれない

そのため、「訴えられるかもしれない」だけで作る人が消えるのです。


理由②

「政治家を批判すると、周囲の市民に叩かれる」

日本の大きな特徴は、

  • 政治家を批判した人が
  • 他の一般市民から
  • 「空気を読め」「危険だ」「過激だ」と攻撃される

という構造です。

これは国が直接弾圧していなくても、社会全体で口をふさぐ仕組みができている状態です。


理由③

「選挙は静かに行われるべき」という考え

日本の選挙は、

  • 大きな問題を蒸し返さない
  • 過去の責任をあまり語らない
  • 波風を立てない

ことが「良いこと」だとされがちです。

汚職政治家が一目で分かるアプリは、選挙を“静かに終わらせない”道具になります。

そのため、制度や空気が最初から拒否します。


理由④

「カルト宗教と同じ構造になっているから」

ここが、日本の一番深い問題です。

日本では、国や政治が、カルト宗教とよく似た構造を持つようになっています。

カルト宗教では、

  • 教祖は絶対に正しい
  • 教祖を疑う人は「危険な存在」
  • 教団の問題を指摘する人のほうが叩かれる

という仕組みがあります。

日本の政治でも、似たことが起きています。

  • 権力者は「偉い人」「国を支える人」
  • その権力者を批判すると
  • 周囲の一般市民から
    • 「空気を読め」
    • 「分断をあおるな」
    • 「危険な思想だ」と攻撃される

つまり、権力を守る役割を、国民自身がやってしまっているのです。

これは、国が直接弾圧しなくても、社会全体で批判を封じることができる仕組みです。

カルト宗教で言えば、

  • 教祖は手を汚さない
  • 信者同士が異端者を叩く

のと同じです。

この構造の中では、政治家の過去を一目で分かるようにするアプリは、**「教祖を疑わせる道具」**になります。

だから強く嫌われ、作る前に潰されてしまうのです。




日本型独裁国家について、こちらのブログでも説明しています。




ブラジルはなぜ作れたのか

ブラジルは政治腐敗が多い国です。

でもその分、

  • 政治家は疑われて当然
  • 市民が監視するのは当たり前
  • 批判されるのが仕事

という感覚が社会にあります。

だから、「政治家を調べるアプリ」が自然に受け入れられたのです。


日本とブラジルの決定的な違い

ブラジル日本
権力者は疑われる権力者は守られる
市民が監視する市民が沈黙する
批判は普通批判は危険

日本は、技術はあるのに、使わせない社会になっています。


まとめ

  • 日本には技術がある
  • でも作れない
  • 理由は
    • 権力者が批判から守られている
    • 市民同士が批判者を叩く
    • 選挙を波立たせない文化

これは技術の遅れではなく、民主主義の使い方の問題です。


最後に

政治家を監視するアプリが危険なのではありません。

監視されることを異常に恐れる権力のほうが危険です。

「一目で分かる仕組みがあったら困る人がいる」

それ自体が、この問題の答えかもしれません。