毎日は会えぬひとゆえ焦がれゆく
焦がれ過ぎ自然発火をする花火
しあはせは雨後の雪落ち溶ける間に
夢を見るために見つけた左羽根
どうせなら見えぬ地までも夢を見て
一日で一週間を保たせる
きのう居た足跡さえも見つからず
きのう居た靴足跡が消えていく
きみの履く靴足跡を消していく
目の前をスパイのように消えていく
踏み出せば足跡消える靴を履き
きょうはもう捕まえられぬ揚羽蝶