「こいびとの顔を見た/ひふがあって/裂けたり/でっぱったりで/にんげんとしては美しいが/いきものとしてはきもちわるい」(松下育男)。松下さんの詩の中で、からだがちゃんとしていることって凄く難しいのかもと思ったりする。からだは五本のひもになったり鶴になったり、すごく〈不都合なからだ〉になってく

わたしたちのからだは実はちゃんとしてなくて、こいびととだきあったりするときも、すごくふつごうだったり、かぶそくがあったりして、鶴のような隙間やでこぼこをたくさんかかえ、ああここがからだの果てなんですね、ひとりのからだなんですね、と思ったりする。だきしめてもだきしめても