森田映画にはコーエン兄弟のような少しこわれた人がたくさん出てくる。ただ森田映画が独特なのは、人々の会話の〈間〉だと思う。会話が会話として成立させないようなヘンな間なのだ。もしかしたら森田映画は初めて会話をしながら会話を成立させない関係を描いたのではないか