サン=テグジュペリ『若き日の手紙』という書簡集には、サン=テグジュペリの自筆の絵がときどき挿入されているが、『星の王子さま』の挿絵もそうだけれど、サン=テグジュペリにはいったん人間をキャラクターに落とし込んでから立ち上げる思考法があったのではないかと思う。

サン=テグジュペリのラブレター「可愛い愛しのコンスエロ。羽飾りのついた小ねずみ、少し変なぼくの妻、最愛の人、その後どう暮らしていますか? 本当に、心の底から、新鮮な水をたたえた泉のようなあなたがいなくて、ぼくは寂しい」とコンスエロが次々キャラクター化される愛の手紙になっている