ガラスの仮面 1 (1) (花とゆめCOMICS)
ガラスの仮面 1 (1) (花とゆめCOMICS)


義務で読んだけどだめだ、わからん。っていうかこれまだ未完なのか。そこに興味があるわ

読了日:07月11日 著者:
美内 すずえ


知識人99人の死に方 (角川ソフィア文庫)
知識人99人の死に方 (角川ソフィア文庫)


この本の森茉莉と澁澤龍彦の死の解説がめちゃめちゃ秀逸。いとおしく哀切をもって記述されているので二人を知らなくても読むべき。ぜったいに二人のこと好きになるよ。うけあうよ

読了日:07月11日 著者:
荒俣 宏


善の研究 (岩波文庫)
善の研究 (岩波文庫)


ひとはその場その場の欲求にしたがって生きるんではなくて、みずからのこころの奥底からかすかにきこえてくる人生全体にわたる欲求の声に耳をかたむけ、その声にしたがっていくことこそ、善く生きることである。というけっこういいことをいってるんである。善いね。

読了日:07月11日 著者:
西田 幾多郎


芝生の復讐 (新潮文庫)
芝生の復讐 (新潮文庫)




読了日:07月11日 著者:
リチャード ブローティガン


チャイナタウンからの葉書―リチャード・ブローティガン詩集
チャイナタウンからの葉書―リチャード・ブローティガン詩集


ブローティガンほど、聖書やシェイクスピアを俗の領域に「ひきずりおろした作家はいなかった。ブローティガンほど、糞やセックスを聖の領域に昇華させた詩人はいなかった。

読了日:07月11日 著者:
リチャード ブローティガン


羽根むしられて (河出文庫)
羽根むしられて (河出文庫)


ウディ・アレンってさあ、ぐちぐちうじううじずうっと悩んでいることをはじめて洗練した映画にできたひとなんだよね。で、その洗練さっておどろくほどに文学に支えられてる。

読了日:07月11日 著者:
ウディ アレン


鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
鍵のかかった部屋 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)


洋書でニューヨーク三部作は一冊にまとまっておりしかも英文も読みやすいのでつよくおすすめする。柴田もとゆきもそうすすめていた

読了日:07月11日 著者:
ポール・オースター,柴田 元幸,Paul Auster


シティ・オヴ・グラス (角川文庫)
シティ・オヴ・グラス (角川文庫)


過剰にあふれる伝達機能をうしなった言語。それは、過剰にあふれる現代の物語のメタファー。物語の零度の地平においては探偵の主体性などもはや埋没し、探偵はみずからを監視しつづけることでしか、その瀬戸際の主体をたもてない、が、またその主体もニューヨークというと都会においてはつねに・すでに消失する

読了日:07月11日 著者:
ポール・オースター,山本 楡美子,郷原 宏,Paul Auster


文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)
文庫版 陰摩羅鬼の瑕 (講談社文庫)


ミステリってくくりにすると犯人がすぐわかった/わからなかったのレベルで感想がいわれちゃうからもうそういう構造をいっそやめたらどうかな。なんかもう京極って謎解きで勝負してるんじゃなくて「小説についての小説」の地平で勝負してると思うんだよね。

読了日:07月11日 著者:
京極 夏彦


山月記・李陵 他九篇 (岩波文庫)
山月記・李陵 他九篇 (岩波文庫)


ことばで何かを組み立てたり表象できたりする才能は、かならずしもよいことばかりとは限らないということをあえて「ことば」で問うのが中島敦。「ことば」に関しては漱石よりも自己言及的だとおもう。

読了日:07月11日 著者:
中島 敦


魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)


京極って雨宮みたいな平凡なひとが異常な状態に移行していくのを描くのがうまいよな。雨宮という人物像にうなったわ。というかこれ、ラストを読むと木場の話じゃなくて雨宮の話だってことがわかるんだよね。まとめると、「関口が雨宮のたどりついた境地をうらやましく思う物語」

読了日:07月11日 著者:
京極 夏彦


大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー c- 4)
大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー c- 4)


カーヴァーは、なにげないチープな場所でのチープの会話からあまりに豊饒なトポスへと移行していくのが特徴。夜更けのパン屋にも、視覚障害にも詩があるんですよ。

読了日:07月11日 著者:
レイモンド・カーヴァー


滝への新しい小径 (村上春樹翻訳ライブラリー)
滝への新しい小径 (村上春樹翻訳ライブラリー)


下級労働者にも、物質があふれチープになったアメリカにも、詩はあるのだということをさらりと教えてくれるカーヴァー。シンプルだが、力強い詩集。ぐれいヴぃ。

読了日:07月11日 著者:
レイモンド カーヴァー


風の谷のナウシカ 7
風の谷のナウシカ 7


老人化する巨神兵をみているとこのころから「老い」の主題があったことがわかります。やっぱこのひと、世界が滅びればいいと思ってるふしがあるな笑。ポニョもそうだけどね

読了日:07月11日 著者:
宮崎 駿


アデン、アラビア/名誉の戦場 (世界文学全集 1-10)
アデン、アラビア/名誉の戦場 (世界文学全集 1-10)


ニザンのアデンアラビアは中島らもから教えてもらった。20歳までに読むべき本。それは冒頭のあまりにうつくしく切ない一行を読めばわかる。親友のサルトルの悩みをきいてるうちにニザンは自分の方が実存的苦悩が深いことにきづき、ショックをうけてさらに落ち込み、苦悩をふかめていった。悩みすぎである

読了日:07月11日 著者:
ジャン ルオー,ポール ニザン


百物語 (新潮文庫)
百物語 (新潮文庫)


江戸の怪異をはじめて実存レベルの「不気味さ(フロイト)」にひきずりだした杉浦。明治近代の怪異解釈主義を脱臼する杉浦女史のお手並みがすばらしい。読んでない人は人生の損失。これって妖怪の話じゃなくて、人生の話なのだ。

読了日:07月11日 著者:
杉浦 日向子


ジャック・デリダ (シリーズ 現代思想ガイドブック)
ジャック・デリダ (シリーズ 現代思想ガイドブック)


ちなみにデリダのオナニーに関する考え方がジジェクについで興味深い。ドゥルーズも卑猥なタームを故意につかうことでカマを掘り続ける西欧哲学史を挑発することが好きだったが。文学を精液と並置するとかね。

読了日:07月11日 著者:
ニコラス ロイル


ジャック・デリダ (シリーズ 現代思想ガイドブック)
ジャック・デリダ (シリーズ 現代思想ガイドブック)


ぼくはデリダから何を学んできたのかなと読みながら考えてた。フーコーからもアルチュセールからラカンからもバルトからもブルデューからもホールからも何を学んだかきちんと整理がつくのだがデリダだけはなかなかどうしてなのだ。でも、きっとこういことだ。おそらく、デリダから学んだことは「死」の作法(差延)である。「いきいき」としたことば(=現前)などないということだ。そしてそれこそがまさに脱構築という経験なのであり、つねに・すでに他者を呼び込んでいくということでもあるのだ。

読了日:07月11日 著者:
ニコラス ロイル


文学理論 (1冊でわかる)
文学理論 (1冊でわかる)


理論っていうのは決して「観方」や「視点」のことではない。なにかを見るためのものではなく、なにかを「見な」くしていく作業であり経験のことをいうのだ。別にひとはがちむちな観察主体になるために理論を学ぶわけではない。ゆるりとした、とろりとした主体になるために理論を学ぶのである。何度もいうが身につけるということ自体が理論のレゾンデートルをそこねている。

読了日:07月11日 著者:
ジョナサン・カラー


さよならを言うまえに (河出文庫)
さよならを言うまえに (河出文庫)


いかに太宰がさよならコードで読み解かれてきたか、いかねばならないかがわかる本。

読了日:07月11日 著者:
太宰 治


新編銀河鉄道の夜 (新潮文庫)
新編銀河鉄道の夜 (新潮文庫)


物語としてついぞパッケージングされえなかったということが大事。結末は、複数ある。夢オチがある。そこから心霊文学史にうかびあがる宮澤賢治がみえてくる。

読了日:07月11日 著者:
宮沢 賢治


高野聖 (角川文庫)
高野聖 (角川文庫)


反近代的のやうでありながら近代の表象ともいえる鉄道にパッケージングされている物語だというのが大事。鏡花のテクストは矛盾が多いが、それは欠点ではなくむしろその矛盾がどのように機能しているかを自分で考えることが大事。

読了日:07月11日 著者:
泉 鏡花


1週間でマスター 編集をするための基礎メソッド
1週間でマスター 編集をするための基礎メソッド




読了日:07月11日 著者:
編集の学校


文学理論 (1冊でわかる)
文学理論 (1冊でわかる)




読了日:07月11日 著者:
ジョナサン・カラー


文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)
文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)




読了日:07月11日 著者:
筒井 康隆


歴史学入門 (岩波テキストブックスα)
歴史学入門 (岩波テキストブックスα)




読了日:07月11日 著者:
福井 憲彦


河童 他二篇 (岩波文庫)
河童 他二篇 (岩波文庫)




読了日:07月11日 著者:
芥川 竜之介


河童 他二篇 (岩波文庫)
河童 他二篇 (岩波文庫)


芥川の師匠である漱石は吾輩となのる猫から人間界を異化した。弟子の芥川は、河童の世界から人間界を異化した。猫は人間界の言語や価値観と接触し混濁しそのために意識の溺死をしたやうなもんだが、河童に設定することでパラレルなスタンスをとりながら理智的に世界を異化することができた。ちなみに川上弘美「神様」のなかのウテナさんと河童の話はあきらかに芥川へのオマージュ。

読了日:07月11日 著者:
芥川 竜之介


伝奇集 (岩波文庫)
伝奇集 (岩波文庫)


吾輩と名乗るネコが、リアリスティックに現実を語るなら24時間のものは24時間かけて語らねばならないといってたがフネスに与えられているのはまさにその苦難。でもなにより面白いのはボルヘスが対談で語っているけど、フネスがなんの知識ももたない無名な一介のインディオであるということ。ふねす萌え

読了日:07月11日 著者:
J.L. ボルヘス


伝奇集 (岩波文庫)
伝奇集 (岩波文庫)


けれど、フネスにとって一日をrecallするということはその一瞬一瞬をはじめから終りまでrecallすることであり、よって一日を思い出すのに「丸一日」かかってしまうのだ。フネスにはまとめる力、普遍的概念がない。記憶力がよすぎるというのは結果としてそういうことになるのだ。

読了日:07月11日 著者:
J.L. ボルヘス


伝奇集 (岩波文庫)
伝奇集 (岩波文庫)


記憶の人、フネスはありとあるものを記憶してしまう。だからいま見ているpassionflowerと一秒後のささやかな変化の起きたpassionflowerはまったく違うものになってしまう。ひとが忘却という能力をなくしてしまったら、混沌が訪れるばかりか苦痛でしかない。ぼくが一日をrecallすることはたやすい。楽しい一日だった、とか、悲しい一日だったとか、 一日の一瞬一瞬なんて覚えてなんかいやしないから。

読了日:07月11日 著者:
J.L. ボルヘス


中島らもの明るい悩み相談室
中島らもの明るい悩み相談室




読了日:07月11日 著者:
中島 らも


遠い女―ラテンアメリカ短篇集 (文学の冒険シリーズ)
遠い女―ラテンアメリカ短篇集 (文学の冒険シリーズ)


リベイロが載ってんのがすげえ評価できる。リベイロは「ジャカランダ」って短篇をラテアメずきのひとならどうしても読んでほしい。ちなみにフエンテスの「トラクトカツィネ」は「アウラ」の前身。「女王人形」は「チャックモール」の前身。

読了日:07月11日 著者:
フリオ コルタサル,オクタビオ パス,カルロス フェンテス,フリオ・ラモン リベイロ,アルフォンソ レイエス


ラテンアメリカ五人集 (集英社文庫)
ラテンアメリカ五人集 (集英社文庫)


このチョイスにしてこのタイトルが秀逸。パチェーコとかオカンポ、アストゥリアスなんてめずらしいよな。夏にこれを読まずしていったい何を読むというのか。パスってさあ、芭蕉の「奥の細道」をスペイン語に訳してんだよ、って興奮していうとl、パスって誰っていわれるのが哀しい。オカンポはコルタサルの嫁

読了日:07月11日 著者:
M バルガス=リョサ,シルビーナ オカンポ,M.A. アストゥリアス,J.E. パチェーコ,オクタビオ パス