2009年7月27日 - 2009年8月2日の読書メーター

読んだ本の数:25冊

読んだページ数:8254ページ



つみきのいえ
つみきのいえ


無意識に下降するアーキタイプの物語に、おむすびころりんや不思議の国のアリスがあるが、これもその1典型。しかも、「水」という障害を用いることによって、実は老人がみずからの無意識=回想=階層に下降することに「ためらい」があってなかなか「潜行」することのできなかったことをさりげなく描いている。しかしながら、「水」あってこそ、やわらかに始原へと下降することもできる。それは物語史において連綿と続いてきた母胎回帰の象徴でもあるかのようだ

読了日:08月02日 著者:
平田 研也






基礎固め完璧演習
基礎固め完璧演習


GW特訓の担当がこの筆者だったのだが、ちょっとセクハラ気味のところがあって三日間の英語漬けのなかでそれだけはよく覚えている。でも、予備校っていまだにゆいいつファシズムが成り立つ特殊な共同体なのだ。まあ、なんでもありの弱肉強食世界で人生であの時点にだけは、もどりたくない

読了日:08月02日 著者:
金井 隆久






和英標準問題精講
和英標準問題精講


きちんと構造分解してあるので読みやすいが、それゆえに構造分解の知識がないと最初からおいていかれるという、受験生をこすって殴りつけるようなタイプの参考書

読了日:08月02日 著者:
原 仙作






万葉集 1 (1) (講談社文庫 古 6-1)
万葉集 1 (1) (講談社文庫 古 6-1)


もはやナショナリズム形成の古典の王道をいくやうになってしまった古典。カノンといえば、万葉集のやうなヒントでピント的なところがあるが、学生時代にガルシア=マルケスと万葉集をつきあわせた発表をしたら、教室が波を打ったやうにしずかだった。あれはみんな「たましひがありく」状態だったんだらう。万葉集の夢観って、恋をすると魂が抜けちゃうんですよね。

読了日:08月02日 著者:
中西 進






空の穴 (文春文庫)
空の穴 (文春文庫)


イッセー尾形の「職業」は「ニンゲンをみること」だ。しかも、飲み会で隅っこで飲んでいるような人間の生活、そこにあふれるリリシズムを観察することにある。囲い込まれた日常のなかで不器用な恋愛をくりかえす9つのカップル。知情意ともにいびつだが、「にもかかわず」コミュニケーションの可能性を信じている。そうか、恋愛とは「にもかかわらず」の哲学のことをいうのか

読了日:08月01日 著者:
イッセー尾形






全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)
全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)


もはや英語受験界のアルティマニアともいうべき定本。MARCH以上を受けるなら3回はくりかえしてやろう。パラグラフリーデョング⇒泥臭く文法⇒パラリー⇒泥法⇒パラリー⇒泥⇒スランプ⇒深夜をチャリでかけぬける⇒泣きながら復帰⇒・・・

読了日:08月01日 著者: