- 悪童日記 (ハヤカワepi文庫)/アゴタ クリストフ
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- ★★☆☆☆
安楽死、性行為、孤独、労働、貧富、
飢餓、エゴイズム、サディズム、いじめ、
暴力、悪意、戦争、占領、民族差別、
強制収容、ショアー。
こういった「現代」の課題に対して
わたしたちは、どんな主体を織り上げたら
いいのだろう。
どうしたら、わたしたちは
従属することなく、主体をおりあげられるか。
社会に対して、歴史に対して、
真に「主体的」に生きようとすることは、
つまり、脱主体的=従属的に
生きようとすることでもあるが、
それは非常にドライで淡泊で素朴ですなおな、
ある意味はたからみれば
わるぶった主体になることなのだろう。
ぜひ、異邦人ムルソーに読んでもらいたい
一冊だ。彼も悪ぶった主体ではあったが、
ムルソーにも友達はいたのだ。