仕事においてもプライベートにおいても、何かを身に着けていく過程は楽器の練習に似ている。
初めはゆっくりと、ひとつひとつ丁寧に、間違いなく。
速く弾かないといけないところは、特に丁寧に、繰り返し手になじませていく。
正確に弾けるようになったら、徐々に本来のテンポまで速度を上げていく。
ゆっくりなパートだけ弾けても、速いパートでつまづけば曲にはならない。
部分的に弾けるパートが増えても、曲の最初から最後まで通して弾けるかどうか。
すべてが弾けるようになっても、抑揚やリズム、表現が大切。
そうやって弾けるようになっても、オーケストラに入れば、同じ楽器のメンバー、そして他の楽器のメンバーの音に耳を澄ませる必要がある。
自分が合わせることも、他の人が自分に合わせてくれていることもある。
個々の技術と、それらが集まって生まれるハーモニーによって、ひとつの曲が作り上げられる。
そういったことが、仕事においても同じことがいえる。
僕自身は、医師として現場に立ち続ける限り、プレイヤーとして自分の技術を維持し高める努力を怠ってはいけない。
同時に、クリニックを順調に運営しながら、ひとりひとりのスタッフのこと、それをまとめる各部署のリーダー、部署間の連携など、各パートの調和をとる指揮者としての役割も、同じように大切にしていきたいと思う。