今まで南北分断をアメリカを中心とした西側からみてきましたが、視点を変えてソ連の側からみると意外なことがみえてきました。

解放直後の半島は日本の政策によって、北は工業地帯、南は農業地帯になっていて北のほうが豊かでした。貧しい南が、豊かな北と一緒になりたいという思いはあったと思います。このように思想だけではかたずけられない問題もあったはずです。そしてもうひとつ、資源をめぐる問題もあったはずです。北朝鮮にはウラン鉱があったのです。

 

ネットで調べたら出てきました

 

ついで見ていきたいのは東アジアにおける冷戦地図の形成です。東アジアでも共産圏は広まり、朝鮮半島で1948年、北朝鮮民主主義人民共和国が成立し、中国で1949年中華人民共和国が成立しました。

ソ連が中国に朝鮮半島とベトナム支配を任せると、1954年のジュネーヴ合意で17度線を境に共産主義の北ベトナムが成立しました。

こうしてソ連以外でも共産主義化する国が増え、資本主義陣営の目からは、ソ連が「一国社会主義論」を捨て、世界を共産化する「永久革命理論」を実行に移し始めたかに見えましたが、実際は石橋を叩いて渡るスターリンの、資本主義国とソ連の間になるべく緩衝国を置きたいが為の施策だったのでしょう。これが西側との冷戦をこじらせる原因となります。

また東・中欧地域および朝鮮半島北部は、核開発が進められました。冷戦の時代において欠かすことのできない資源、ウラン鉱があったのです。スターリン時代のソ連周辺国の共産化は、このウラン鉱の入手がその主たる目的でした。ブルガリア、ルーマニア、チェコスロヴァキア、ドイツ東部、北朝鮮で産出するウラン資源を確保するため、この地域へのソ連の管理は厳格を極めました。

ですから同じ東アジア地域でも、スターリンは最初中国共産党の運命にそれほど関心がなかった。その一方で、朝鮮半島北部で元ソ連軍大尉だった金日成(本名金成桂)を支援して北朝鮮を建国させた最大の目的は、このウラン鉱にあったのです。

 

北朝鮮で核開発ができるのは、ウランが国内で手に入るのも理由のひとつになると思います。北朝鮮はそれだけではなく、多くの資源があるようです。

 

産経新聞電子版より

 6月16日付の米ニュースサイト、クォーツや、7月1日付の英紙インディペンデント、7月3日付の米紙ニューヨーク・ポスト(いずれも電子版)などが報じているのですが、北朝鮮には何と、6兆ドル~10兆ドル(約680兆円~1132兆円)の資産価値を有する貴重な鉱物資源が眠っているという。

北朝鮮の山岳地帯の地下には、鉄、金、マグネサイト、亜鉛、銅、石灰石、モリブデン、グラファイトなど、約200種類もの鉱物が存在しているという。それだけではなく、スマートフォン(高機能携帯電話)といったハイテク製品の製造に必要な大量のレアアース(希土類)も含まれているといいます。

北朝鮮では、鉱業が国内経済に占める割合はわずか14パーセントで、鉱山施設の平均稼働率は30パーセント以下。そして、こうした貴重な鉱物資源が眠っている山岳地帯は全く開発されておらず、現在も手つかずのまま。       

(資産価値は推定です、いろいろな説があるようです。調べなければどれだけあるか分からないでしょうから)