「Reol(れをる)」は椎名林檎以来の衝撃 | 備忘録以上、評論未満。
1998年だから今から22年ほど前か。

12月に入ったある日

業界雑誌の編集者だった私は

ファッション屋さんたちと大騒ぎして

見事に終電を逃し(週に二回はこうだった)

歌舞伎町の超きったねえ店で

これまた不味いラーメンをすすりながら

テレビを観ていた。

なんという番組か忘れたが

そこで流されるアーティストのMVに

箸を止められた。

曲名は『歌舞伎町の女王』。

椎名林檎を知った衝撃の一夜だった。

以来、私の中では

椎名林檎のあの衝撃を超えるかどうかが

アーティストを見る物差しとなった。




鬼束ちひろの『月光』や『流星群』も

自分の中に澱のように降り積もる

コンプレックスの残滓を浄化してくれるような

圧倒される曲だったが(今もそう思う)

椎名林檎を初見したときの特別な衝撃は

なかった。




しかし。

その衝撃を超えようとする奴が出てきた。

「Reol(れをる)」だ。










音楽評論家ではないので

専門的なことはなにも語れないが

椎名林檎 れをる

二人の音楽性はまるで違うだろうし

視界の端っこで「視ているもの」も

まるで違うはずだ。

それなのになぜか私の中で

二人は重なるのだ。

MVを見ながら思った。

「叫び」

そこでつながっているのかなと。

歌詞のところどころにまぶされる

強烈なルサンチマン。

集合無意識に向けて絶叫するアナキズム。

だから心地良いんだな(笑)


久しぶりに

夢中になっている。

ホント久しぶりだわ。