コンビニと出版(その1) | 備忘録以上、評論未満。

 

出版というマーケットが今

 

どのくらいのスケール(規模)かというのは

 

積極的には書きたくないネタなのだが

 

こういう仕事をしていると

 

そこを避けて(見ないようにして)

 

生きていくわけにもいかないので

 

2018年度の公式発表というやつを

 

リンク張りしておきたい。

 

参考:公益社団法人 全国出版協会

https://www.ajpea.or.jp/information/20190125/index.html

 

 

 

マーケットスケール(業界売上高)は

 

1兆5400億円(前年度比3.2%減)。

 

このサイトの付表(グラフ)でよくわかるが

 

年々いい感じで下がってるね。

 

日本の人口動態推計みたいな?

 

1兆5400億円という数字が

 

大きいのか小さいのか?

 

そこがよくわからないというあなた。

 

こういうときは比べるといい。

 

そのためのツールとして

 

こういう面白いのがあったりする。

 

参考:市場規模マップ

https://stat.visualizing.info/msm

 

 

 

出版マーケットの規模に関しては

 

「電子出版」

 

の数字が抜けているので

 

そこを加味する必要があるかもね。

 

 

 

さて出版科学研究所によると

 

次のような数字になるらしい。

 

雑誌:5930億円(前年度比9.4%減)

書籍:6991億円(前年度比2.3%減)

電子:2479億円(前年度比11.9%増)

 

 

 

電子出版は伸びが著しい。

 

電子の内訳は以下。

 

コミック:1965億円(前年度比14.8%増)

書籍:321億円(前年度比10.7%増)

雑誌:193億円(前年度比9.8%減)

 

 

 

さすがコミックは強い。

 

でもエロ系が過半数だったりして(笑)

 

個人的にはコミックに関して

 

紙の本も電子出版も購入する。

 

どちらにも貢献してるぞ。

 

しかし紙のマーケットでも電子でも

 

「雑誌」

 

はホントにヤバいね。

 

電子市場の読み放題(サブスク)でも

 

雑誌は売り上げ減少の一途をたどってる。

 

紙の雑誌が何とか維持できてるのは

 

個人消費によるものじゃなくて

 

「業務消費」

 

があるからだと

 

某大手出版の営業局長が

 

食事の時に話していたっけ。

 

 

ちなみに業務消費っていうのは

 

・一般の会社

・美容室とか理容室

・飲食店全般

・医療関連の施設

・漫画喫茶とかネットカフェ

・ホテルとか旅館  

 

などなど。

 

 

業務消費は「営業消費」とも呼ばれる。

 

つまり

 

「営業上の理由で雑誌を購入している」

 

方々によって

 

支えられているってこと。

 

仮に大きな景気後退(リセッション)

 

などによって

 

こうした業界の支えが下降すれば

 

いよいよマジで雑誌が潰れまくる。

 

間違いない。

 

 

 

 

そんなトホホな出版市場だが

 

最近はコンビニという業態が

 

力を入れて参入しているという。

 

なんと奇特な(笑)

 

いやいやマジで

 

「おまえ大丈夫か?」と

 

コンビニ本部に問いただしたいくらい。

 

今や絶滅寸前の出版市場に注力するなんて

 

恐竜の歴史をご存じですかと

 

教えたいのは山々だが

 

実はコンビニだって

 

ちゃんと勝算(戦略)を見極めた上で

 

出版市場に参入しているらしい。

 

 

(以下、続くらしい。)