六本木。
ここはいつも通るだけ。
六本木と聞いて、荻野目ちゃんを思い出すのはバブル世代。
でも、あの歌はいい歌。
夜はここにはあまり来ない。
渋滞とネオンと、外国人と、パトカーが混在するだけ。
職業不詳のひとびとの天下。(あ、年齢も不詳)
裏通りでのテレビ局の下請けや、奴隷扱いしている取引先や、さまざまな職種のひとの土下座も見たくない。
あたしも土下座をしたことが2回ほどあるが、路上じゃないだけマシだったな。
3億も負債を抱えた男のためにするものではない。
あれはプレイの一環でするものだ。
磯丸水産。六本木店。
24時間営業か。
あたしは居酒屋も行かないし呑みにも行かない。
この店は夜更けは自由人で埋まる。
たまにタレントも来ている。
タレントの女子はみんな同じ顔に見える。
同じ顔にしてしまうのかもしれない。
入ってきたときから頬が紅潮しているのは、他で呑んでいたからか、それともラブホで・・・。
薬物なら、クラブか〇丁目公園のトイレでOKだ。
六本木は夜が更ける、のではなく、夜が明けるのだ。
そこまでが、嘘つき人間らの偽りの物語。