昔、近所のおばさんに『これ、とっても汚れがきれいに落ちるのよ~』と紹介されたときに。
あ、それ、うちの若い衆も作ってたんですよ~と思わず言いそうになった。
刑務作業の最初はどうだか解らぬが、徐々にイキイキして造るはずだ。
それも売り切れ続出で、メルカリにも高値で出ているぐらいのものなのだ。
なにかを作って誰かの役に立つことは誰でも嬉しいハズ。
げぇっ、ネットでは3倍以上の値段で売っていやがる・・・。
ちなみに、同じく人気の函館少年刑務所の丈夫なバッグ。👜
楽しんで作っていないと、ここまで良い作品にはならない。
じぶんが社会の役に立っていることが、生きがいになってほしい。
ひとは誰でも他人の役に立っている。
それに気が付かないだけだ。
お礼の言葉なんぞいらない。
感謝もされないでいい。
お返しなんかいらねぇよ。
それでいいだろ。
社会的評価や信頼度は、ずっと後ろからついてくる。
ムショからの手紙に押してある検閲印の桜。
県によって違いがあった。
封筒のフタ裏に、左から工場棟の番号・手紙を出すひととの間柄、あと、ムショの待遇が書いてある。
このひとは3類。
5~1類まであり、新入りは5から。
上にあがるたびに面会や手紙の回数、それに履くスリッパやサンダルの種類まで違ってくる。
間柄を『姐』と書いたヤツがいて、恥ずかしい思いをした。
・・・でも、彼が出てきたときに、もう、その組はなかった。