朝の6時に携帯が鳴る。
母からだ。
この時間に電話がかかってくるということは、よほどのことか、ぜんぜんよほどではないことかの、どちらかだ。
母「あっMotoaki」
僕「なんやこんな朝早く」
母「あのなぁ、夜中ずっと、水道管がゴーゴー言うてなぁ。」
水道管がゴーゴー?
あっそれ!前も同じこと言ってたぞ!
母「隣の家からずっとゴーゴー言うてるねん。うちの水道メーターと隣の水道メーターが共通やったら、エラい損するやろ。」
そんなことはありません・・・。
僕「ちょっと待て。落ち着いて。
半年ぐらい前、それと同じこと言うてたから調べたら、石油ストーブの音やったやん。」
母「そうやったかな?」
僕「わかったわかった。昼にヘルパーさんが行くときに、見てもらうから。」
ヘルパーさんにメール。
「朝6時に母から電話があり、隣の水道の音がうるさくて気になって仕方ないと言ってました。
何ヶ月か前にも同じことを言っていて、調べたところ、その時はストーブの灯油の音でした。
常時鳴っているわけではないようですが、気になっているようなので、一応見てやってください。
本人は水道代を気にしているようですが、もちろん隣とメーターは違いますし、そのときもいつもと変わらない料金でした。」
これでよし。
数分後に「わかりました。確認させます。」とメールがあった。
そんなことも完全に忘れて、昼休みにガッツリと昼寝をしていると、
携帯が鳴った。
あっ!ヘルパーさんからだ!
僕「はい。○○ですいつもお世話に・・・」
ヘルパー「タイヘンです!玄関が水浸しです!」
エーーーーーー!
寝起きだったし、僕も動揺してしまう。
ヘルパー「とりあえず水道管を元から閉めないと・・・。元はどこですかね?」
僕「えっ?あっ?あー?」
考えてもわかるはずがない。僕はそこに住んだことがないのだから。
ヘルパー「とにかく水道局に電話しないと!」
僕「・・・」
ヘルパー「わかりました。こちらからやります!ガチャン!」
なんか・・・怒ってる・・・
僕から水道局に電話して欲しかったのかな? だって事情が見えないし・・・。
待て待て。少し冷静になろう。
丸亀の水道局はネットで調べればわかるよな。
えっと・・・。ここか。
「水漏れの際は」というところがあり、そこをクリック。
***
宅地内の給水管はお客様の財産です。水漏れの修理に関する費用は有料になります。
***
はぁ・・・。お金がかかるのか・・・。
でも待て。ここは借家だぞ。
通常、こういうときは大家さんが支払うものだ。
そこにまた携帯に電話。
ヘルパー2「水道局に電話しましたところ・・・」
あっこれはヘルパーさんの事務所の人だ。現地から事務所にヘルプを頼んだんだな。
ヘルパー2「大家さんに"工事をしてもよいか?"という確認の電話をして、許可をもらわないといけないそうです。」
面倒だな・・・。
大家とは電話したくないんだよ。
10年くらい前?に、大家と大喧嘩したんだよ。僕は。
「立ち退け」「立ち退け」とうるさいので、
「法的手段に打ってでるぞ!!!」と怒鳴りあげたところ、
数日後に不幸の手紙みたいなのが来て、そこに僕の態度がヒドいとかどうのこうのと、数枚に渡ってビッシリ書かれていたんだよ。
そこに電話しなければならないのか・・・。
急を要するから仕方ない。
僕「○○さんのお宅ですか。丸亀市の○○です。」
大家「あぁ。 なんでしょう。」
微妙な間が空いたなぁ・・・。
僕「・・・という状況でして、水道局から電話があったら、工事の許可を伝えてください。」
大家「わかりました。ガチャン」
愛想ないなぁ・・・。
でもイイや。一応許可を得たから。
すると暫くしてまた携帯が鳴る。
ヘルパー「大家さんの工事の許可が出たので工事を始めるそうです。」
よかった。これでなんとかなるだろう。
(続く)
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