母はデイサービスに週に1回行っている。
本人は最初あまり乗り気ではなかったが、最近はその日を楽しみにしている。
理由は「カラオケ」。
昼食後のリクリエーションで、カラオケがあって、そのときに歌いまくっているらしい。
居酒屋をやっていたときに店にカラオケ機があって、そこで毎日歌っていたらしい。
それを聞いて少し心配に・・・。
他の人が歌いたいのに母がマイクを独占していないだろうか?
歌いたくない人に、あれ歌えこれ歌え、と仕切っていないだろうか?
そもそも空気が読めないのに、認知症が進み、もっと空気が読めなくなっているというのに・・・
他のおとなしくて放っておいて欲しいというご老人にご迷惑をお掛けしていないか、心配で心配で・・・。
「うちに来るのはご遠慮いただけないでしょうか」とデイから言われたらどうしよう・・・。
ケママネさんに状況を聞くと、
「いやいや。そんな心配はまったく無用です。
むしろ、仕切りがお上手なので、
おとなしいご老人とデュエットしたりしてあげて、みなさん喜んでお帰りになられます。
むしろお母様は、欠かせない存在になっています。」
ハハハ・・・。
素直に喜んでいいのか・・・。
まぁ喜ぼう。うん。
さらにケアマネさんは、
「お母様みたいな方は、特養やケアハウスではなく、グループホーム(※)みたいなところへ行かれると喜ばれますよ。」
※グループホームとは、
集団生活型介護と呼ばれ、病気や障害などで生活に困難を抱えた人達が、専門スタッフ等の援助を受けながら、小人数、一般の住宅で共同生活する介護の形態のことである。
母は、仕切り上手で、料理もできて、世話好きなので、むしろスタッフさんが助かって喜ばれるのではないかと言ってくれた。
なるほどね。それが母の生きがいになってくれればベストな選択なのだが。
それを横で聞いていた母に、僕が「行くか?」と聞くと、
母は「行こうかな?なんぼもらえるん?」と・・・。
従業員として行くと思っているようだ。
自分の立場をもう少しわかってほしいのだが・・・。
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