ユニバーサルホームの工事看板について、読者の方から情報提供がありましたので紹介します。

「工事看板(確認表示板)」は法令に基づき、公衆への周知を目的として設置が義務付けられているものなのですが、プライバシーに配慮し「建築主名」だけは伏せさせていただきます。

ちなみにこの電話番号(0422-67-8858)は直営店の武蔵野店のものです。

 




記載内容を検証していきましょう。


【設計者氏名】株式会社ユニバーサルホーム一級建築士事務所 一級建築士 杉山 元久

この方は武蔵野店ではなく八丁堀の本社に勤務されているようです。




【工事監理者氏名】株式会社ユニバーサルホーム一級建築士事務所 二級建築士 池ノ谷 直樹

この方は武蔵野店の「営業所の専任技術者」を兼務されているようです。

「営業所の専任技術者」は原則として営業所への常駐が義務付けられています。仮に複数の現場で工事監理者を兼務しているとなると建設業法違反の疑いが出てきますので注意が必要です。

詳しくはこちら。※(株)ハートランドの事例

 




【工事施工者氏名】株式会社ユニバーサルホーム一級建築士事務所 一級建築士 兼井 雅史

一級建築士事務所の一級建築士が工事を施工するわけではありませんよね?正しくは「株式会社ユニバーサルホーム 代表取締役社長 兼井 雅史」とすべきでした。




【工事現場管理者氏名】株式会社ユニバーサルホーム一級建築士事務所 一級建築士 兼井 雅史





工事現場管理者というのは、いわゆる現場監督のことです。少なくとも建築士事務所の建築士じゃなくて武蔵野店の工務担当者を記入すべきところですが、なんと代表取締役社長の名前を書いています。




この(株)ユニバーサルホーム代表取締役の兼井雅史氏は飯田グループホールディングスの副社長も兼務されていましたが、令和3年4月1日からは飯田グループホールディングスの社長に就任されました。とっても偉い方です。

首相とよくゴルフや会食されているとっても忙しい方で、とても一般人宅の現場監督をする暇があるとは考えられず、名義だけ借りているとしか考えられません。

日本経済新聞電子版より引用




それにしても何故こんなおかしな工事看板になってしまったのか?

多くの建築士がかかわっているように見せれば施主は安心するだろうという配慮からとにかく「建築士、一級建築士、一級建築士事務所」という言葉をたくさん使いたかったというのが真相ではないでしょうか?

だから資格をもつ多忙な社長の名義まで借りちゃった?

個人的な意見ですが、いろいろな意味でトホホな看板です。




施主のみなさんは少なくとも本当の工事監理者は誰なのか、ちゃんと現場を見てくれているか、工事看板に全然知らない人や別人の名前が書いてないか、しっかり確認しましょう。

ユニバーサルホームの工事看板を見かけたら情報提供をお願いします。