金曜日の作業が終わると寮の雰囲気がやたら明るい。

土日は免業日になるからだ。


免業日は起床時間も1時間遅い。

通勤着に着替える必要もない。

残念ながら、炊場や新工衛生等の限られた工場は免業日にも仕事があったりする。

第一工場も免業出役として出ることができる。

出る人は午前中だけ作業をして、お昼にシャワーを浴びて戻ってこれるので出たがる人が多い。

免業日は入浴がないので。


正直工場には受刑者4名だけ残されて職員はいない。

その為みんなカメラのない位置で話しているだけだ。

そういう人達が「僕達真面目です」という生活をしているのが第一工場だ。


朝食が終わると帰寮したら掃除をする。

グダグダなんとか30分掃除をする。

ちなみに昔は10分ぐらいで終わらせて報告すれば、掃除を終えることができた。



10時になると余暇時間となり、洗面所でシャツやパンツを洗濯する者も居れば、図書室に駆け込み新聞を読む者。

談話室で王様のブランチを見る者等、それぞれが自由に動く。

ちなみに、だいたい新聞を最初に取りに来る人、談話室に一番に行きテレビを点ける人(本来は寮委員が点ける)、洗面所の定位置で洗濯をする人など、だいたいあの人はこういう動きしてるよなーーというのも見えてくる。


昼食を食べたらまたみんな談話室へ。

みんなと言っても寮の半数ぐらいだが。


以前も書きましたが13時10分から多元放送といい映画が流れる。


人気な映画の時に限って、ラスト15分ぐらいでブツって切れたり、15時の体操の音楽が流れて聞こえなかったりする。

あとは選ぶ職員によって当たり外れが激しい。


16時20分頃夕食に行き、帰ってきたら人員点検。

17時30分まで本を読んだりして過ごし、17時30分から談話室が使用できるのでまた談話室へ。

18時45分には部屋に戻り夜の点検がある。

19時10分に談話室へ行き、20時55分ギリギリまでテレビを見ながら談笑する。

だいたい日曜はイッテQなのだが、たまに誰も見ないチャンネルに選定されていると、たまに勝手に変えてしまう受刑者もいる。

ルールもへったくれもない。


20時55分になるとお疲れーと言いながらトイレに行き、コショコショ話しながら部屋に行き、着替えて寝る。


免業日はだいたいこんな感じ。


気づいたら談話室にしか居ない、なんてこともある。

ちなみに、談話室に入り浸ると評価が悪くなる。

なので、たまに本を読んだりしていることも大事。


ちなみに私は途中で談話室に居すぎだなと思い、日中は本を読むようにしていた。

今思えば、本を読むのを優先しておいてよかった。


あの時の会話や談話室での時間は、出所後ほとんどなにも役に立っていない。


免業日が好きな人も居れば、時間が経つのが遅くて嫌いな人も居る。