市原刑務所では寮制度の為、比較的他の刑務所より緩和されている部分があります。
ですが、その中でも決められたルールや動作等はもちろん沢山あります。
入所していきなり、はいどうぞ、受刑生活を送ってください。では、懲罰者だらけになってしまいます。
川越少年刑務所等でも、訓練期間があったりします。
市原刑務所では、寮に出るまでの約3週間、ルールを覚える期間となります。
その間は単独室棟で過ごすことになります。
人によってはあっという間で、人によっては長く感じられる期間です。
これは、ルールを覚える為に余暇時間(平日夕方以降及び休日の定められた時間)に一生懸命復習するか、どーでもいいやーと、なるかの差です。
最初の1週間は考査期間で単独室内で作業をしたり、簡単なルールや洗濯物の出し方(どの洗濯物の片布にはどの洗濯紐をどのようにつけるか)などなど比較的簡単な事を覚えます。
簡単と言いましたが、今となれば簡単ですが、はじめは誰もが間違えてしまって注意を受ける者も居ます。
問題は2週目からです。
月曜の朝、今までは起きたら居室着に着替えていたのに、これからは通勤着という物に着替えます。
市原刑務所では、社会復帰に向けて仕事に行く意識を持たせるために通勤着というものを着て工場へ出役します。
1週目の考査期間は洗濯物は小窓から出したり、部屋の中で食事を食べたりとでしたが、2週目からの新入教育工場に出役になってからは、基本的に独居房から出て、他の受刑者と過ごすので少し緊張もします。
人によっては固まってしまいなにがなんだかわからず、今にもパンクしそうな人も居ますが。
とりあえず、新入教育期間は色々ありましたので、今回は初日を少しだけを書かせていただきます。
朝食を食べ終えると、洗濯物や所内生活の心得というファイルだったりを手いっぱいに持ち居室で待機します。
扉が開いても動かず正座で待機。
退出!!の号令がかかると、
大きな声で「出ます!」と言い出ます。
ここで、まず最初につまづきます。
声ちぃせーよ!と。
新入教育工場の期間は2週間あり、1週目が前期、2週目が後期となっております。
我々が前期で出る際も、後期の人たちがいました。
もちろん真似はするのですが、やはり1週間鍛えられてる人とは声の出し方が違います。
私の同期も何回も、
出ます!
もっと声出せ!
出ます!
もっとだ!
出ます!
聞こえねーよ!
の繰り返しを何度もしていました。
やっとこさ出たと思ったら、今度は荷物の出し方。
その際に新入教育工場の衛生係(受刑者)からどこに何をどのように出せと指示を受けるのですが、早口プラス最後に、良いですね?と聞かれまわりが「はい」と言うとつられて返事をしてしまい、間違えると。
お前聞いてないのか?
と言われます。
聞きましたけどよくわかりませんでした!!とだいたいの人が言いますが、そう言うと、
じゃあ、良いですね?って言われた時聞けよ!!
と、、、、
勇気を持ってもう一度お願いします!と聞けば良いだけなのですが、恥ずかしさとプライドが勝って聞けないんですね。
それと、基本的に反論はやめましょう。
何言っても、怒られます。
洗濯物や荷物を出し終えると、整列するのですが、この時点で冬でも夏でも、だいたい汗をかいている方だらけです。
単独室棟を出たら、食堂へ。
食堂での動き等を教わりますが、これもいちいち動きが決まってます。
食器の取る順番を間違えたら、「それじゃねぇだろ!」と。
まぁ、基本的に何か少しでも違ったら怒鳴られる。
そう思って生活していくしかないですね。
そんな初日。。まだまだ続きます。