S様のW3!! その他の作業紹介!! | moto-JOY Blog

先日ご納車しました S様のW3 !!今回が最後の作業紹介となります。

 

 

今回は細々した作業ですがW3に良くある?不具合や対策です。

まずは 定番のキャブレターの歪み修正。

アマルタイプの取付けと言いましょうか。

このタイプの取付けは取付け座面が歪んでしまう事が多いです。

キャブ側が顕著でここの歪みが酷いとスロットルバルブが引っかかる事もあります。

ですので面が出るまで研磨します。

 

 

 

ヘッド側もスタッドボルトを抜いて確認、必要なら研磨です。

取付けはOリングを使わずにガスケットを使いセルフロックナットで適正トルクで締め付けします。

しっかり面出ししてあれば2次エア―を吸う事も無く、長期的に歪みを防げます。

 

 

サイレンサーステーのダンパーですが経年劣化でゴムが破損している場合があります。

何とか治せないかというご依頼ですのでいろいろ考えてみました。

 

 

まずは古いダンパーをプレスで外します。

市販されているダンパーラバーで内径、外径の合うものを見つけました。

 

 

残念ながら厚さが合いませんので、旋盤で加工してサイレンサーステーの厚みに合わせます。

ステーをペイント後に加工したダンパーをプレスで再圧入して復活出せます。

 

 

取付けするとこのような感じです。マニアックな修理です。

ダンパーラバーが柔らかめですので経過観察して耐久性を確認中です。

 

S様がレプリカのリヤフェンダーを入手して下さったので取付けしてみましたが

若干アールが合わず取付け部にカラーを入れないと締め付け出来ない感じでした。

ならばカラーの代わりにダンパーラバーを仕込んでフローティング取付けにしてみましょう。

 

 

純正のダンパーラバーとカラーを用意してリヤフェンダー取付け穴を拡大加工。

こんな感じで取付けしてみました。

振動の多いバイクにはこの取付けの方がフェンダーが割れなくて良いかと思います。

今後乗っていただいて経過観察していきます。

 

その他、リヤスプロケットをロングに変更しました。

高速連続走行でも回転数を低くできますので疲れ低減につながる?かもです?

 

劣化したブレーキホースはZ1用のブレーキホースを流用して交換。

若干長いのですが違和感なく取付け完了です。

当時物にこだわらなければゴム類は新しい物が良いですね。

 

 

フロントフェンダー取付け部が割れてしまっていました・・・。

こういった場合は溶接で肉盛りして研磨、ねじ山再生して復活です。

エンジンのフィン欠けなども同じような方法で直す事が出来ます。

 

 

 

生産から45年ほど過ぎた車両ですので何処を開けても何かしら出てきます。

それを一つづつ修理や改善をしていくことでより良い車両に仕上がっていきます。

 

今回はS様のご依頼で徹底的に作業させていただいた事もあり

今までのW3の概念を覆すようなスムーズなエンジンフィーリングや

しっかりとした車体周りに仕上がりました。

安心してツーリングに出かけられるW3の完成です!!

 

以前に比べWシリーズの部品供給も充実してきております。

以前は出来なかった修理も可能な時代となってきました。

Wシリーズにお乗りでお困りの事がございましたらご相談ください。

出来る限りお力に慣れるように努力いたします。

皆様のお問い合わせお待ちしております!

 

 

 

以前、私が乗っていたW1Sです~懐かしい!!