JRA史上7頭目のクラシック三冠馬オルフェーヴルは、過去のどの三冠馬とも違う鮮烈な記憶を残してターフを去った。

ラストランの第58回有馬記念…。


後輩二冠馬ゴールドシップとの最初で最後の対決だったけど、最後の直線で置き去りにし、彼はちぎりにちぎって駆け抜けた。


やんちゃなオルフェーヴルは、歴代三冠馬と違い、レースで気を抜くところがあって、ナリタブライアンやディープインパクトのような圧勝劇はこれまであまりしてこなかった。


しかし、ラストランでは違った。


最後の直線、後続の馬を「これでもか!」っていうくらい、突き放した。


「なんだよ!真面目に走ったらこんなに凄いのかよ!!」と心の底から感動が沸き上がってきた。


ふと振り返ると、二回の凱旋門賞は、ソレミア、トレブ、昨年のジャパンカップもジェンティルドンナ、二歳時の京王杯はホエールキャプチャと、彼は牝馬に負けた訳だけど、もしかしたら最後の直線で競り合う、競り落とすのが、牡馬ではなかったからではないか?とよぎった。

余りある闘争心は、雄としての本能で、牝馬に対してはそれが強く出なかったのではないだろうか…。


そんなことも含めて、偉大でありながらお茶目な愛すべき6冠馬はターフを去った。凱旋門賞に挑戦しなかったらルドルフやディープインパクト、テイエムオペラオーのG1七勝を越えたかもしれないけれど、果敢に海外に挑んだ姿は、いつまでも記憶に残るでしょう…。


「俺はこんなに強いんだぜ!」と師走の中山競馬場に影を残して…。