今住んでいる街に引っ越してきて丸9年になろうとしてます。

以来、ずっとちょっとだけ心の隅で気になっていることがあります。

“すれ違うだけの縁”とでも言えば良いのでしょうか。

越してきて最初の数年…毎晩帰宅の道すがらすれ違う老女がいらっしゃいました。ベビーカーを杖代わりにしたニット帽を被ったその方は、私が何時に帰ってきても必ず途中の坂ですれ違いました。7時でも午前様でも…雨の日も晴れの日も…。


数年が経過した時、ふと気がつくとその老女とはぴったり会わなくなりました。
だけど、ふと気がつくと今度は、水商売風の背の高い女性とすれ違うようになっていることに気づきました。やっぱり、毎日、何時に駅に着いても、雨の日も晴れの日も…。


それも数年続きました。その女性の場合、私が体調不良で早退してきた昼日中にもやっぱり同じ坂ですれ違いました。


で、ある日、何日かすれ違うことがない日が続いていることに気づきました。


すると今度は、ごま塩頭の壮年男性と毎日帰りの道すがらすれ違うことに気づきました。やっぱり同じく、毎日、何時に駅に着いても、雨が降っていても晴れていても…。


彼の場合、いつも歩道を自転車のベルを鳴らしながら何かを言葉にしつつすれ違うので、ちょっと離れていてもすぐに存在に気づきます。


まったく知らない方々で、言葉も交わしたこともないのですが…不思議な“すれ違いの縁”と思わずにはいられない…。


一体、何の符合だろう?

と勘ぐってしまう自分がいます。


雨の日も晴れの日も…定時に上がっても、飲み会で午前様になっても…必ず“あの坂ですれ違う”…。


不思議です。