作品中良く聴くとブロリーが出演しているよ。あとちびまる子ちゃん。クロトワはパラガス、大ババ様は幻海師範、ユパ様は銭形警部




(ユパ)また村が一つ死んだ
行こう ここもじき腐海に沈む






巨大産業文明が崩壊してから1000年

錆とセラミック片におおわれた荒れた

大地に くさった海…腐海と

呼ばれる有毒の瘴気を発する菌類の

森がひろがり 衰退した人間の生存を

おびやかしていた




風の谷のナウシカ




(ナウシカ)あっ…。 王蟲の道。
まだ新しい。


あっ!(ギュャァアアアア)
王蟲の抜け殻…。
すごい…。
完全な抜け殻なんて初めて。

(キ〜ン)フフ…いい音。
(キ〜ン!)
ああっ…。
ウフフ…セラミック刀が欠けちゃった。
谷の人が喜ぶわ。道具づくりの材料にず〜っと困らなくてすむもの。
すごい目。これ1つなら持って飛べるかな。

カンカンカンカンカンカン・・・・・
トントントントン、カチャッ!!!ボン!!!!!

あっ取れた!
わ〜何て軽いんだろ!ウフフフ…。

ムシゴヤシが午後の胞子を飛ばしている。
きれい…。
マスクをしなければ5分で肺が腐ってしまう死の森なのに…。
ん?誰?何かしら?胸がドキドキする。

(銃声)あっ!蟲封じの銃だ!誰かが蟲に襲われてる!

(ムッギュ)あっごめん!
(銃声)あそこだ。

すごい胞子の煙。
王蟲!!!きっとあの抜け殻の主だわ。
あっちに逃げてはダメだ。(ボン、ぴゅ~~~)
気がついて。
応えた!
こっちへ来る!


あの人は…!何て立派な王蟲。風上へ!
(ユパ)すまん!
(ナウシカ)王蟲森へお帰り!この先はお前の世界じゃないのよ!ねぇいい子だから!怒りにわれを忘れてる静めなきゃ。

(ユパ)閃光で王蟲が目を回した。

ファンファンファン

(ユパ)蟲笛。
(ナウシカ)王蟲目を覚まして!森へ帰ろう。気がついたわ!
(ユパ)おおっ!王蟲が森へ帰って行く。光弾と蟲笛だけで王蟲を静めてしまうとは…。




(ナウシカ)ユパ様!
(ユパ)おおっ!ハハハ…。ナウシカ見間違えたぞ。
(ナウシカ)1年半ぶりですもの父が喜びます。
(ユパ)礼を言わねばならんよい風使いになったな。
(ナウシカ)いいえ父はまだまだだって。
(ユパ)ん?そうそうこいつのことをすっかり忘れておった。
(ナウシカ)まあキツネリス!私初めて!
(ユパ)こいつが羽虫にさらわれたのを人の子と間違えてなつい銃を使ってしまったのだ。
(ナウシカ)それであんなに王蟲が怒ったのね。
(ユパ)気絶しておったので毒を吸わなかったようだ。いや〜手は出さんほうがいいチビでも凶暴だ。
(ナウシカ)おいで。さぁ。
(ユパ)おっおい。
(ナウシカ)ほら怖くない。怖くない。
うっ…!ほらね怖くない。
ねっ?おびえていただけなんだよね。
ウフっ!フフフフ…。
ユパ様このコ私にくださいな。
(ユパ)ああ…構わんが。
(ナウシカ)わぁありがとう!カイにクイ私を覚えてる?不思議な力だ。
ウフフ…疲れたでしょいっぱい走って。
ウフフフ…。
(ユパ) 皆に変わりはないかな?どうした?
(ナウシカ)父が…。父はもう飛べません!!
(ユパ)ジルが?森の毒がもうそんなに…。
(ナウシカ)はい。
腐海のほとりに生きる者の定めとか…。
(ユパ)もっと早くに訪れるべきであった。
(ナウシカ)いいえ。本当によく来てくださいました。先生後でぜひ見ていただきたいものがあるんです!!私の秘密の部屋!!
(ユパ)ほぉ〜。
(ナウシカ)みんなには内緒怖がるといけないから!私先に知らせに行きます。
先生も急いで!
ユパ様ー!これ運んでくださる?気流が乱れてうまく飛べないの。

デ~レレレ~デレ~レレレ~

(ユパ)ハハハ…それにしてもよく風を読む。さぁもう少しだ。




(ゴル) ユパ様
(ムズ) ようこそ

(ユパ) みなも息災か

(ゴル) 水も風も、とどこおりなく穏やかです。

(人々)ユパ様

(ユパ) やあ みんな 元気だね

(人々) ああっ ユパ様だ!
    お待ち申しておりました ユパ様

(ミト) 姫様 お着きになりましたぞ
(ナウシカ) もうちょっと
(ミト)ユパ様ー

(ユパ) ミトおじ 精が出るな

(ミト)今宵はまた 異国の話を聞かせて下さい
(ナウシカ) いいわ 回して
(ミト)いいようですな
(ナウシカ)うん

(ゴル) 本当によい品じゃ!
(村人) さっそく明日にでも、人手をくり出して 取りに行かねばな

(ナウシカ) さあ トエト。ユパ様?今年生まれたトエトの子です

(ユパ) どれどれ、おおっ よい子だ。幼い頃のナウシカを思い出す

(トエト) どうか、この子の名付け親になって下さいませ
いつも いい風がその子に吹きますように。。

(ユパ)引き受けよう。よい名を贈らせてもらうよ

(トエト)ありがとう、どうか姫様のように丈夫に育ちますように

(ミト) うむ!!丈夫というなら姫様は折り紙付きじゃ
だが 腐海遊びまで似ると困るぞ?

(ナウシカ)でも おかげで王蟲の殻を見つけたのよ

(ミト)しかしだ、城オジの わしの身になってみろ!心配でオチオチしておれんわい

(ゴル)ワハハ 王蟲の殻となりゃ姫様の腐海遊びも むだとは言えんのう?

(ユパ) そうとも。わしも それで助けられたのだからな

ハハハハハ
(子供の笑い声)


(ジル) 負うた子(おうたこ)に助けられたか

(ユパ) この谷はいい。。いつ来ても心が和む

(ジル) 今度の旅はどうじゃった

(ユパ) うーん ひどいものだ、南でまた2つの国が腐海にのまれてしまった
腐海は着実に広がっている、なのに どこへいっても戦に 飢え。不吉な影ばかりだ
なぜ この谷のように暮らせぬのか

(大ババ)ここは海から吹く風様に守られておるからのう腐海の毒も谷へは届かぬ

(ジル)どうだ ユパ。そろそろ この谷に腰をすえぬか?わしはこのザマだ みなも喜ぶが

(ユパ) うむ

(大ババ) むだじゃよ。ユパは探し続けるよう定められた男じゃ

(ユパ)定めか…

(ナウシカ)大ババさま 探すって何を?

(大ババ)ナウシカは知らなかったのかい。あの壁の旗にあるじゃろう
わしにはもう見えぬが左の隅にいるお方じゃよ

“その者 青き衣をまといて”

“金色の野に降り立つべし”

“失われし大地との絆を結び”

“ついに人々を青き清浄の地に導かん”

(ナウシカ)ユパ様?私 古い言い伝えだとばかり思っていました

(ユパ)ババ様 からかわれては困る

(大ババ)同じことじゃろうが

(ユパ)私は ただ腐海のなぞを解きたいと願っているだけだよ
我々人間は このまま腐海にのまれて滅びるよう定められた種族なのかそれを見きわめたいのだ

(ナウシカ)私にユパ様のお手伝いが できればいいのに


(ミト) 姫様
(ナウシカ)何? ミト
(ミト)ゴルが風がにおうと言うとります

(ナウシカ)もうすぐ夜明けね すぐ行くわ
ご苦労さん

(ゴル)いい嵐なんじゃが どうもおかしい

(ナウシカ)アッ!あそこ!ホラッ また!船だわ

(ミト)なぜこのような辺境に船が
(ユパ) 何ごとかね
(ミト)ユパ様! 船です
(ユパ)船?

(ナウシカ)来るわ。大きい!

ワァ~ッ

(ユパ)トルメキアの大型船だ!!!飛び方がおかしい

(ナウシカ) 不時着しようとしている。ゴル あげて!!

(ゴル)姫様 ムチャじゃ!
(ナウシカ)海岸に誘導する
(ミト)回って来たぞ!
(ゴル)エ~イ 行きますぞ!

(ナウシカ)・・・テトッ?!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ナウシカ)アァア!なんてことを!腐海に降りて蟲を殺したんだわ!

舵を引けーっ! ぶつかるぞ
舵を引け!
舵を!

あっ!!!???!!!




落ちた!
姫様ーーー

(ゴル) 海際の崖だ
(ミト) 行こう!

動ける者は みんな出ろ!
早くしろ!

(ナウシカ)あの子だわ 生きている!!

(ラステル)ここは?

(ナウシカ)風の谷よ しゃべってはだめ!!!あっ。

(ラステル)あたしは…うっ・・ペジテのラステル
積荷を… 積荷を燃やして?

(ナウシカ)積荷?

(ラステル)お願い 燃やして

(ナウシカ)積荷ね わかった。大丈夫 みんな燃えたわ?

(ラステル)よかった・・・・

(ミト)姫様!この方はペジテ市の王族の姫君ですな

シャキーーーン(鎖を切る)

蟲だぁあ!!ウシアブが生きてるぞー!!
まずい 仲間を呼んでる
傷ついて飛べないんだ
銃を持って来い
だめだ 撃てばもっと仲間を呼ぶぞ
即死させる
ウシアブが銃で死ぬものか
じゃあ どうするんだ

(ナウシカ)待って!!ミト、メーヴェを持って来て!

(ミト)姫様

シウィウィウィウィウィウィシウィウィウィ

(ナウシカ)森へお帰り...大丈夫...飛べるわ...そう...いい子ね

(ミト)姫様
(ナウシカ)ありがとう

やったぁ

(ミト)よかった、たった一匹殺しただけでも。何が起こるか わかりませんからな

(ナウシカ)あっ!王蟲

  
(子供)あった 来てっ!こっち
やっぱりあの船に胞子がくっついてたんだね
(大人)まだ毒は出してないな。もう ひとふんばりだ!

(子供)ひとつでも残すと大変だからね

なんだろう この塊は??あの炎でも燃えないとは

(ミト) さあ みんな!こいつの詮索は後まわしだ胞子を焼く手伝いに行ってくれ!念入りに頼むぞ!!やっかいな物を持ち込みおって

(ユパ)ミト ここを見ろ

(ミト)はあ?動いとる まるで生きとるようだユパ様 これは…

(ユパ)旅の途中で不吉な噂を聞いたペジテ市の地下に眠っていた。旧世界の怪物が掘り出されたというのだ

(ミト)旧世界の怪物?

(ユパ)巨神兵だ

(ミト)巨神兵! あの火の7日間で世界を焼きつくしたという!!こいつが…

(ユパ) 巨神兵は すべて化石となったはずだった。だが 地下で千年も眠り続けていたやつがいたのだ

(ミト) そういえば、こいつは人の形にも見えます

(ユパ)トルメキアは はるか西方の凶暴な軍事国家。死んだペジテの虜囚といい 気になる

(ナウシカ)あと お願い!何かしら??




(地響きの音)

えっ?
あら…
キャーッ!
逃げろ!

(ナウシカ)トルメキアの船だ!!
みんなを城へ!みんな 城へ!みんな 城へ集まれ!城へ

父上!?!

(ジル)ババ様は隠れておれ
(大ババ)わたしゃ ここにいるよ
(大ババ)姫様。

(ナウシカ)・・・おのれ!!!


(ユパ)ナウシカ
(ナウシカ)ハッ!

(ユパ)双方 動くな!!!動けば王蟲の皮より削り出したこの剣が セラミック装甲をも貫くぞ

あの男 ユパです

(ユパ)トルメキア兵に聞く。この谷の者は昨夜 そなたたちの船を救わんと必死に働いた。
今もまた 死者を丁重に 葬ったばかりだ小なりとはいえ、その国に対する これがトルメキアの礼儀か!
戦をしかけるならばそれなりの理由があるはずまず使者をたて口上を述べるべきであろう

(ユパ) ナウシカ 落ち着け。今 戦えば谷の者は 皆殺しになろう。生きのびて機会を待つのだ

(クロトワ) えーい くそっ 小娘が

(クシャナ) やめろ クロトワ

(クロトワ)しかし…あーあー なんてやつだよ。みんな 殺しちまいやがった

(クシャナ) 諌言(かんげん) 耳が痛い。辺境一の剣士ユパ・ミラルダとはそなたのことか。
我らが目的は殺りくではない、話がしたい 剣を収められよ

(ミト) 姫様だ!
(村人たち) 姫様

(クロトワ) 聞けっ!トルメキア帝国 辺境派遣軍司令官クシャナ殿下のお言葉だ。

(クシャナ)我らは辺境の国々を統合しこの地に王道楽土を建設するために来た!!そなたたちは腐海のために滅びに瀕している!!我らに従い 我が事業に参加せよ!!
腐海を焼き払い再び この大地をよみがえらすのだ!!

腐海を焼き払うだと?
そんなことできるのか

(クシャナ) かつて人間をしてこの大地の主となした奇跡の技と力を我らは復活させた。
私に従う者にはもはや森の毒や蟲どもにおびえぬ暮らしを約束しよう。

(大ババ) 待ーちーなーされ
腐海に手を出してはならぬ

(クロトワ)なんだ このババアァ?おい 連れて行け

(クシャナ) 言わせてやれ

(大ババ)腐海が生まれてより千年!いくたびも人は腐海を焼こうと試みて来た。
が そのたびに王蟲の群れが怒りに狂い地を埋めつくす大波となって押し寄せて来た。
国を滅ぼし 街をのみ込み自らの命が飢餓で果てるまで王蟲は走り続けた。
やがて王蟲のむくろを苗床にして胞子が大地に根を張り広大な土地が腐海に没したのじゃ。
腐海に手を出してはならん

(クロトワ)黙れ!
(クシャナ)そのような世迷言 許さんぞ

(大ババ) おやっ どうするんじゃ?わしも殺すのか??

(クロトワ)貴様!

(大ババ)殺すがいい!!めしいの年寄りさ 簡単なものだよ!!ジルを殺したように・・・

ジル様!
なんてひどい!
ジル様は病人なのに
人殺し!

(クシャナ)黙らせろ!逆らうやつは容赦するな

(ナウシカ)みんな待って!私の話を聞いて?
これ以上 犠牲を出したくないの。お願い。。

(大ババ)姫様

(ナウシカ)大ババ様も わかって。この人たちに従いましょう




ほら もう一息だ

(兵) 早くしろ モタモタするな
(クシャナ) なかなかいい谷ではないか
(クロトワ) 私は反対です!本国では一刻も早く巨神兵を運べと命令しています!

(クシャナ)命令は実行不能だ。大型船すら あいつの重さに耐え切れず墜落してしまった

(クロトワ)しかし まさか本心でこの地に国家を建設するなど・・・

(クシャナ)だとしたら どうなのだ。お前は あの化け物を本国のバカどものオモチャにしろと言うのか?

(クロトワ)そりゃまあ わかりますがねぇ。私は 一軍人にすぎません!!そのような判断は分を越えます!!

(クシャナ) フン たぬきめ。私はペジテに戻る!留守中 巨神兵の復活に全力を注げ!!

(クロトワ) ハッ!
(クシャナ)このガンシップは使えるのか?
はい 拾い物です


(クシャナ) 間違えるな。私は 相談しているのではない

(ゴル)しかし 姫様をペジテへ連れて行くなど
(ミト)人質5人に ガンシップに食糧とは

(クシャナ)人選は任せる!明朝の出発までに準備を完了しろ

(ユパ) 人質 ご苦労
(ミト) わしらはともかく見てください。やつら 何もかも持って行ってしまうつもりですぜ
(ユパ) わしは一度この地を離れ、ひそかに戻って機会を待つなんとしても あの化け物の復活を やめさせねばならん

(ミト)はい

(ユパ) ナウシカ?テト お前の主はどこにいるのだ

(ユパ)おおっ!
(ナウシカ)あっ!
(ユパ)ナウシカ これはどういうことだ??腐海の植物ではないか!

(ナウシカ)私が胞子を集めて育てたんです。大丈夫 瘴気は出していません。

(ユパ)毒を出さぬ?確かにここの空気は清浄だが・・・なぜだ??猛毒のヒソクサリが花をつけておるのに

(ナウシカ)ここの水は城の大風車で地下500メルテから上げている水です。砂は 同じ井戸の底から集めました。きれいな水と土では腐海の木々も毒を出さないとわかったの。
汚れているのは土なんです!この谷の土ですら汚れているんです
なぜ・・・だれが・・世界をこんな風にしてしまったのでしょう

(ユパ)そなた それを自分で

(ナウシカ)ええ。父や みんなの病気を治したくて。でも…もう ここも閉めます。さっき 水を止めたから。やがて みんな枯れるでしょう

(ユパ)ナウシカ

(ナウシカ)私 自分が怖い。憎しみにかられて何をするかわからない。もうだれも殺したくないのに




(子供達)姫姉様!姫姉様!姫姉様!
これ みんなで集めたの!
チコの実ぃ
姫姉様にあげます

(ナウシカ)みんなこんなにたくさん 大変だったろうに。ありがとう 大事に食べるからね

(子供達)姫姉様 かわいそう

搭乗急げ!出発だ

(ナウシカ)さあ みんなもう泣かないで!大丈夫よ 私はすぐ帰って来るわ

(子供)本当に?
(ナウシカ)あら 私がウソついたことあった?
(子供)ないっ、ない!
(ナウシカ)ねっ!
(子供達)うん、ホントね!
(ナウシカ)うん!さあ 危ないから
(子供達)うん!きっとねーーー

(村人) 姫様を頼むぞ

(ミト)あとをよろしく!

(ギックリ)ペジテはまだかいな。腰が痛くなっちまったわい
(ニガ)やれやれ 姫様も。おしげのない者ばかり 選んだわい
(ゴル)おかしいと思わんか?なんで こんなに密集して飛ぶんじゃ。まるで襲撃におびえているようだ

(ナウシカ)雲の下は すごい瘴気の渦だわ
ハッ!ん?

(装甲兵) 動くな

(ナウシカ)ガンシップ!?ああっ!

(見張り) 敵襲 二番艦がやられた

(ゴル)言うたとおりじゃ
(ギックリ)うひゃー 恐ろしい

防御円陣
あれはペジテのガンシップです

(ナウシカ)ペジテ?

くそっ 三番艦も食われた
コルベットは何をしてるんだ!

(ミト) なんちゅう もろい船じゃ

うわっ!しんがりを巻き込んだ
あっ!
バージのワイヤーが!

(ナウシカ)テト 早く
(ミト) だめじゃ これも落ちる!!姫様!!

(ナウシカ)やめて もう殺さないで!やめてぇぇえええええ!!!!

(アスベル)うわっ!
(ナウシカ)ああっ!
(ミト)姫様!!うわっ!
(ナウシカ)急いで ミト
(ミト)姫様 もうだめじゃ
(ナウシカ)飛べるかもしれない
(ミト)なんですとぉ?
(ナウシカ)ミト 早く!
(ミト)はい!
(ナウシカ)エンジン始動!砲で扉を破る!
来い!!!!!
早く!!!!
早く中へ ミト行ける?

(ミト)どうにか
(ナウシカ)発砲と同時にエンジン全開!
(ミト) 了解!
(ナウシカ) 用意 撃て!
(ナウシカ) 瘴気マスクをつけろ!雲下に降りてバージを救出する

(ナウシカ)温かい...死なないでテト
(ミト) なんという世界だ。こんな濃い瘴気は初めてだ

(ナウシカ)後席 右後方に注意 近くにいる
(ミト)へっ?
(ナウシカ) まだ飛んでる
(ミト)あっ! 本当だ!本当にいた!

(城オジたち) 姫様じゃ、ひ~め~さ~ま~

(ナウシカ)みんな 頑張って!!今ロープを伸ばす

(城オジたち) フックが壊れとるじゃ
(城オジたち) 空中収容は無理じゃ
(城オジたち) 不時着して蟲に食われるのはいやじゃ
(城オジたち) ひと思いに死にます

(ミト)落ち着け!荷物を捨てるんじゃ!

お元気で(さよ~なら~)

(ミト)言うことを聞け! 荷物を捨てろ!
(ナウシカ)後席 エンジンを切れ!
(ミト) なんと!
(ナウシカ)エンジン音がジャマだ 急げ
(ミト)はい!

あれっ?
姫様 何を
姫様 マスクを!
死んじまう
マスクをしなされ

(ナウシカ)みんな 必ず助ける!私を 信じて荷を捨てなさい!

なんでもしますから
お願いじゃ 早うマスクを
姫様 笑うとる
助かるんじゃ
急げ! 荷を捨てろ

(ミト) 機首が落ちてる
(ナウシカ)エンジン点火! 不時着地を探す。ック。少し肺に入った

早くしろ




姫様~
(ナウシカ)みんな 無事?
バンっ
(クシャナ)動くな!
ああっ!

(ミト) 貴様!
(クシャナ)先ほどは ご苦労
(ミト)姫様 なんでこんなやつを
(クシャナ)甘いな。私が這いつくばって礼を言うとでも思ったのか?

(ナウシカ)あなたは 腐海を何もわかっていない。ここは人間の世界じゃないわ。銃を使うだけで何が起こるか わからないところよ
さっきの戦闘で船がたくさん森に落ちて蟲たちが怒っている
上を見なさい!!大王ヤンマは森の見張りよ。すぐ ほかの蟲を呼び集めるわ。すぐ脱出する 予備のロープを早くミト フックを直して

(クシャナ)動くなぁ!!命令は 私が下す!!
(ナウシカ)あなたは何をおびえているの?まるで迷子のキツネリスのように
(クシャナ)何!
(ナウシカ)怖がらないで。私は ただあなたに自分の国へ帰ってもらいたいだけ
(クシャナ)貴様!

(ナウシカ)来た!
ジャララァン~ザパ~ン

(ナウシカ)静かに! 怒らせてはだめ!!

ここは王蟲の巣じゃ!
囲まれた

(ナウシカ)私たちを調べている。王蟲 ごめんなさい!あなたたちの巣を騒がして。
でも わかって。私たち あなた方の敵じゃないの

ひ~め~さ~ま~~~




(ナウシカ)あの人が生きてるの?待って!! 王蟲

何が始まるんじゃ
王蟲の目が真っ赤だ

(ミト)姫様 メーヴェなど どうなさる気じゃ!

(ナウシカ)水が静まったら すぐ離水して上空に待機。一時間して戻らなければ谷に帰りなさい

しかし…
姫様!
行ってしまわれた

(ミト)渡してもらおう
さあ みんな。姫様の言われたとおりにするんだ。姫様…

(アスベル)ああっ!
くそっ!
あっ!
わあっ!
うわーっ!
君は?

(ナウシカ)あなたは殺しすぎる。もう光弾も 蟲笛もきかない
あっー!

(アスベル)ん!
流砂だ!
くっそー!
ううっ ああっ!

(城オジたち)もう2時間になるぞ
蟲が増えるばかりじゃ
姫様ーっ!
姫様ーっ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ランランラララララン♪
  
ナウシカ...ナウシカ...
おいで
おいで

父さん
母さまもいる
イヤ
私 そっちに行きたくないの
来ちゃだめー!

なんにもいないわ
なんにもいないったら!
出て来ちゃだめ

王蟲の幼生です
やはり蟲にとりつかれていたか
渡しなさい ナウシカ

いやっ!
なんにも悪いことしてない!

蟲と人とは
同じ世界には住めないのだよ

ああっ!
お願い 殺さないで!
お願い
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




(ナウシカ)テト・・・・不思議な所

(アスベル)やあ!やっと見つけて来たよ!!気分はどう?

(ナウシカ) ここはどこ?

(アスベル)まずお礼を言わせてくれ!ぼくはペジテのアスベルだ。助けてくれてありがとう

(ナウシカ)私は風の谷のナウシカ。ここはどこ?

(アスベル)ハハハ!驚くのは当たり前さ!ぼくらは腐海の底にいるんだよ

(ナウシカ)腐海の底?

(アスベル)ほら あそこから落ちて来たんだよ!砂と一緒にね

(ナウシカ)私たち マスクをしてない!

(アスベル)そうなんだ!ここの空気は澄んでいるんだよ。ぼくも驚いた、腐海の底にこんな所があるなんてね
どうした?ナウシカーあんまり遠くへ行くなよ

(ナウシカ)なんて立派な木。枯れても水を通している。井戸の底の砂と同じ、石になった木が砕けて降り積もっているんだわ

(アスベル)ナウシカ・・・・泣いてるの?

(ナウシカ)うん。うれしいの



(アスベル)ラステルは ぼくの双子の妹なんだ。そばにいてやりたかった。。。ごめんね 話すのが遅れて、いや、すまなかった 妹をみとってくれた人をぼくは殺してしまうところだった

(ナウシカ)ううん

(アスベル)そうか あいつは風の谷にあるのか(カリッ)
ン? ウーン、あーっ 不思議な味のする実だね

(ナウシカ)チコの実というのとっても栄養があるのよ

(アスベル)ふーん。味はともかく長ぐついっぱい食べたいよ

ウフフ

(アスベル)腐海の生まれたわけか君は不思議なことを考える人だなあ

(ナウシカ)腐海の木々は人間が汚したこの世界をきれいにするために生まれてきたの、大地の毒を体に取り込んできれいな結晶にしてから死んで砂になって行くんだわ。この地下の空洞は そうしてできたの蟲たちは その森を守っている

(アスベル)だとしたら、ぼくらは滅びるしかなさそうだ。何千年かかるか わからないのに瘴気や蟲におびえて生きるのは無理だよ
せめて腐海をこれ以上広げない方法が必要なんだ

(ナウシカ)あなたもクシャナと同じことを言うのね

(アスベル)違う!ぼくらは巨神兵を戦争に使う気なんかない!明日みんなに会えばわかるよ

(ナウシカ)もう寝ましょう。明日  たくさん  飛ば なきゃ…




異常ありません

(脈打つ音)

(クロトワ) 順調か?

上体は ほぼ固まりました

(クロトワ)まったく見れば見るほどかわいい化け物だぜ おめえは。貧乏軍人のおれですら久しく さびついてた野心がうずいてくらあ
ケッ! 笑ってやがる。てめえなんぞ この世の終わりまで地下で眠ってりゃ よかったんだい

殿下の編隊がペジテの残党に襲われ、コルベット一艦を残して全滅しました

(クロトワ) 殿下はどうなされた?

艦は空中で四散したそうです

(クロトワ) 村の者には まだ気づかれていないな?よし すぐ行く!他のものはこのまま作業を続けろ!!

ハッ!

(クロトワ) うだつの上がらない平民出にやっと巡ってきた幸運かそれとも破滅の罠か

ミトじいたちが戻って来たんだって
酸の湖でユパ様を待ってます

(ミト) わしらだけ おめおめ戻って
(ユパ) いや 無事でなによりだった

(クシャナ)釈放だと?

(ユパ) 巨神兵を酸の湖深く沈め本国へ帰ってくれぬか?谷に残る兵は少ない、今 戦うは やさしいがこれ以上の犠牲は無意味だ

(クシャナ)やつには火も水も効かぬ、歩き出すまでは もはや動かすこともな。わからぬか?もはや後戻りはできないのだ巨大な力を他国が持つ恐怖ゆえに私はペジテ攻略を命令された
やつの実在が知られた以上列国は この地に大軍を送り込むだろう
お前たちに残された道は一つしかない巨神兵を復活させ列強の干渉を排しやつと共に生きることだ
見ろ!!!!

(ユパ)蟲にか

(クシャナ)我が夫となる者はさらにおぞましきものを見るだろう
腐海を焼き 蟲を殺し人間の世界を取り戻すに何をためらう我が軍がペジテから奪ったように
やつを奪うがいい

(ユパ) 巨神兵は復活させぬ

大変だ
おい 合言葉を言え
急いでるのに!

谷!
よし
胞子が残っていたんだ!
なんだと!

すごい瘴気を出して
谷中 大騒ぎになってる!

(人々) 渡せ!渡せ!早くしないと谷は全滅しちまうぞ




胞子を焼く道具は武器にもなります渡すのは…

(クロトワ)仕方あるまい 銃以外は戻してやれ

コルベット 出発します

(クロトワ)今度は ぬかるな ペジテに残る兵力をすべてこの谷に集結させろ!やれやれ、面倒なことになってきたぜ。

(城オジたち)早くしろ
急げ
姫様をお願いします
谷を頼むぞ 戻るまで自重してくれ
はい
わしらは谷へ行くぞ

(人々)だめだ こんな所まで菌糸が来ている
こっちもやられているぞ!
どいて!

(兵) 何をする

(人々)ああ ここも。。大ババ様

(大ババ) 燃やすしかないよ。この森はもうだめじゃ。手遅れになると谷は腐海に のみ込まれてしまう

どうにかならんのかのう?
貯水池を300年も守ってくれた森じゃ
くそ あいつらさえ来なければ

こりゃ このままじゃおさまらんぞ
わしらも行こう

ーーーーーーーー
(アスベル) そうかな?ぼくにはいつもと同じにしか見えないが

(ナウシカ) 蟲たちがいない。なぜかしら こんなに胸がドキドキする

(アスベル) もうすぐだ!!あの山を越せば ぼくの仲間がいる
ペジテの方がおかしい。なんだろう あのモヤは?

(ナウシカ)アスベル マスクを付けて!

(アスベル)蟲だ 死んでる
ペジテへ行く?気を付けて!あそこにはトルメキア軍がいるはずだ

ああっ!

(ナウシカ) 王蟲まで

(アスベル) センタードームが食い破られるなんてペジテは もう終わりだ
トルメキア軍を全滅させたって…

(ナウシカ)全滅させた?どういうこと アスベル?ブリックだわ

(アスベル)仲間の船だ!降りるぞ 行こう




(市長)アスベル! 生きていたか

(アスベル)なんてことをしたんです!!あれじゃ再建もできない

(市長)街を見たんだね?大丈夫。腐海にのまれてもすぐ焼き払える

(アスベル)でも巨神兵は ここにはいないんだ

(市長) わかっている 風の谷だ

(アスベル)なぜ それを?

(市長)ハハハ。我々も遊んでいたわけじゃない!作戦の第2弾も発動したよ!今夜にも風の谷のトルメキア軍は全滅だ

(アスベル) なんだって!

(ナウシカ)全滅って 何をするの?

(市長)アスベル この人は?

(アスベル)風の谷のナウシカ 命の恩人だ

(市長)風の谷…

(ナウシカ)教えて 何があるの?アスベル あなた知ってるんでしょ?教えて

(アスベル)蟲に襲わせるんだ。。
(ナウシカ)ペジテを襲わせたのもあなたたちなの?なんてひどいことを・・・

(市長)巨神兵が復活する前にヤツを取り戻すのだ

(アスベル)世界を守るためなんだよ わかってくれ

(ナウシカ)それで谷の人たちを殺すというわけ?やめて! すぐやめて お願い!

(市長)もう 遅いんだ。走り出したら だれも止められない
我々はトルメキア軍にほとんど殺されてしまった。もう他に方法がないんだ

押さえろ

(ナウシカ)離して 行かせて!

(市長)今は つらくても巨神兵を取り戻せば腐海を焼き人間の世界を取り戻せるのだ

(ナウシカ)ウソだ!あなたたちはトルメキアと同じよ!

(市長)ちがう 彼らは破壊に使うだけだ

(ナウシカ)あなたたちだって井戸の水を飲むでしょ?その水をだれがきれいにしていると思うの?湖も川も人間が毒水にしてしまったのを腐海の木々がきれいにしてくれてるのよ。
その森を焼こうというの?巨神兵なんか掘り起こすからいけないのよ!

(市長)では どうすればいいのだ?!このままトルメキアの言いなりになるのか?

(ナウシカ)ちがう! ちがう!アスベル みんなに言って腐海の生まれたわけを蟲は世界を守ってるって!アスベル お願い!

(市長)何をする

(アスベル)動くな その子を行かせてやれ

(市長)落ち着け アスベル

(アスベル)ぼくは本気だ手を離せ。ナウシカ みんなに知らせろ!!!

(ナウシカ)アスベル離して
ーーーーーーーーーーーーー

おろか者が始まっちまったものは仕方ねえ
だが自重しろと言われたのに

(クロトワ)ジタバタしねえで、戦車で兵を救出しろ

最後の1人がやられました

(クロトワ)こっちへ来るか?

わかりません!!村人が集まりつつあります

(クロトワ)いやだねえ~森の一つや二つで殺気立ちやがって~ペジテの二の舞だぜ
ええ?

うりゃー
うわぁ

(クロトワ)戦車を取りやがった

早く動かせ
そう急くな
来るぞー
前へ!
ほれほれ 早うせい
これかな?
動いた
どっちへ行くんじゃ
前へ行くんじゃ
わかっとるがな
戦車を全部出せ!
おっ!

(クロトワ)ああ 生きてたよぉ。みじけえ夢だったなあ~殿下!!!!

(ミト)わしらがくい止めるから、みなを酸の湖に避難させてくれ

わかった

姫様がガンシップで戻るまでの辛抱じゃ
みんな急げ 早くしろ
ボヤボヤせんと お前も手伝え
わしゃ ギックリ腰
来た 戦車が来たぞー
急いで
わかっとるがな
うわーっ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
間違いないか?
ペジテのブリックです。あの雲の向こうに見えました
よし!

(男) 気を付けてくださいさっきまで暴れていたから




(ラステルの母)急いで!!ナウシカさん ここから出してあげます

谷へ知らせに行ってあなたの凧ならまだ間に合うかもしれない

(ラステルの母)用意してあります、アスベルからみんな聞きました

私が身代わりになるから早くこれを!!

(ナウシカ)あなたは?

(ラステルの母)ラステルの母です

(ナウシカ)お母様

(ラステルの母)ほんとにごめんなさい。私たちのしたことはみんな間違いです

早く!

(ナウシカ) あの子は?

(ラステルの母) 大丈夫 心配しないで

気を付けてね
ひどい仕打ちを許しておくれ

(アスベル) ナウシカ こっちだ!さあ!!急げ

(ナウシカ)みなさん ありがとう

(アスベル)すまない 遅くなっちまって!ここから飛べるか?

(ナウシカ)やってみる!

コルベット?
わあっ
退避! 雲の中へ急げ
撃ち方やめ!
(市長)バカめ!雲の中は乱流と電気の地獄だ!
だめだ 舵がきかない

(アスベル)船が分解するぞ

(市長)やむを得ない 雲を出て戦おう

おおーっ
読んでいたな

(アスベル)どうする気だ

(ナウシカ)雲に押しつけて乗り移る気だわ

(アスベル)やつらが来る!飛び出すのは今しかない

(ナウシカ)だめよ 私も残る!!身代わりになってくれた子や、母様をほっては行けないわ!!

(アスベル)谷の人を救えるのは君だけだ!頼む 行ってくれ!ぼくらのために行ってくれ!!

あっ!
船はもらう 捕虜をつくるな
根切りにしろ

(アスベル)行け! ナウシカ 行けー!

(ナウシカ)アスベル!

(ミト)姫様!

(ナウシカ)ミト!

ひゃっほーっ!

(ナウシカ)ミト! ユパ様!

(ミト)姫様!

(ナウシカ)早く みんなが! みんなが!

(ミト)今 収容フックを出します!!ユパ様 右の赤いレバーを!

残るは ここだけだ 急げ

(アスベル)ドアが砕けるぞ

いつでも来るがいい
ペジテの誇りを思い知らせてやる

何かしら・・・・・鳥?

船だ! 風の谷のガンシップ

何っ!
うわっ
貴様!

ユパだ! 討ち取って名を上げろ

(ユパ)降伏しろ コルベットは もはや戻らぬ

つ 強い!

(ミト)姫様 ムチャだ!エンジンが爆発しちまう!!

(ナウシカ)谷までもてばいい 300まで上げて!!神様 風の神様!どうか みんなを守って

(クロトワ)テコでも動きそうにありませんな
(クシャナ)帰りを待っているのだ
(クロトワ)帰り?

(クシャナ)あの娘がガンシップで戻ると信じている

(クロトワ)ガンシップは やっかいですなあ。今のうちにひと当てやりますか

(クシャナ)お前は あの船がなんだか知っているのか?

(クロトワ)火の7日間の前に作られたやつでしょ?ウソか本当か知らねえが星まで行ってたとかなんとかえらく硬いから砲も きかねえが穴にぶち込めば…

(クシャナ)私も待ちたいのだ本当に腐海の深部から生きて戻れるものならな。
あの娘と一度ゆっくり話をしたかった
どうだ 決心はついたか降伏を勧めに行くなら放してやるぞ?ペジテの二の舞にしたいのか?

(ニガ)あんたも姫様だろうがわしらの姫様と だいぶ違うの
(ゴル)この手を見てくだされジル様と同じ病じゃあと半年もすれば石と同じになっちまう。わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくれる。働き者のきれいな手だと言うてくれましたわい

(クシャナ)腐海の毒に侵されながらそれでも腐海と共に生きるというのか?

(ギックリ)あんたらは火を使う。そりゃわしらも 少しは使うがの

多すぎる火は 何も生みやせん。火は森を一日で灰にする。水と風は百年かけて森を育てるんじゃ
わしらは水と風の方が ええ
あの森を見たら、姫様 悲しむじゃろうのう

命令はまだですか

(クロトワ)引っ込んでろ!!何があったか知らねえがかわいくなっちゃって まあ




(クシャナ)クロトワ その者たちを放せ!

(クロトワ)ハッ? それでは待ちますか

(クシャナ)兵に食事を取らせろ!1時間後に攻撃を開始する

(クロトワ)メシねえ~?ゆっくり食うことにしますか

だれか来る
ゴルたちだ

うん?
どうしたんじゃ?
風がない
風が?
ほんとじゃ 風が止まった


おおーっ
ババ様 どうしたの?
大ババ様?

(大ババ)だれか 私を外へ連れ出しておくれ

(子供)風が止むなんて初めて。ババ様が耳が痛い

(大ババ)大気が怒りに満ちておる



(ナウシカ)近い、腐海をきれた! 酸の湖まで3分、エンジンスロー 雲の下へ降りる

(ミト)なんじゃ この光は!

(ナウシカ)王蟲!!!

腐海があふれた 風の谷に向かっている

(ミト)なぜ どうやって王蟲を?

(ナウシカ)だれかが群れを呼んでる!ミト シリウスに向かって飛べ

(ミト)はい!

(ナウシカ)いる ミト 照明弾!用意撃て!

(ミト)なんだ あれは?

(ナウシカ)ああっ!なんてひどいことを!!あの子をおとりにして群れを呼び寄せているんだ

(ミト)たたき落としてやる

(ナウシカ) だめよーっ!撃っちゃだめ!ミト やめて!

(ミト) なぜじゃ なぜ撃たせんのじゃ

(ナウシカ)王蟲の子を殺したら暴走は止まらないわ

(ミト)どうすればいいんじゃ!!このままでは谷は全滅だ!

(ナウシカ)落ち着いて ミト!王蟲の子を群れへ返すの!やってみる!

(ミト)何をするんじゃ 姫様!

(ナウシカ)ミトはみんなに知らせて

(ミト) 姫様!武器も持たずに!

我が軍の照明弾では ありません
距離は?
約20リーグ 湖の対岸と思われます
(クシャナ)ガンシップだと思うか?
(クロトワ)おそらく

救援を求める信号です

(クロトワ)やはりガンシップですな
(クシャナ)1時間たった 行こう
(クシャナ)待たないんで?
(クシャナ)しょせん血塗られた道だ

装甲兵 前へ!
殿下は中へ
ここでいい

ガンシップだ!
空襲!
(クシャナ)撃つなー!やめろ やめんか!

くそーっ!
姫様ーっ!

(クシャナ)この場で待機 発砲するな

(クロトワ)殿下

(クシャナ)あの娘はどうした

姫様は?
後ろに乗っとらんぞ

(ミト) 王蟲だ!王蟲の群れがこっちへ来るぞ

なんじゃと!
王蟲が?

(ミト)姫様は暴走を食い止めるためにひとり残られた戦なんぞしてる暇はない
みんな高い所へ逃げろ 急げ!

(子供達)ババ様 赤い光が見えます
どんどん増えてるみたい
こっちへ来るんだわ

(大ババ)ババにしっかりつかまっておいで。こうなってはもうだれも止められないんじゃ

慌てるな
まだ大丈夫だ

(大ババ)ミト どうせ死ぬんじゃ。谷で死ぬよ

(ミト)だめじゃ姫様があきらめない限りあきらめるな

(クシャナ)よいか 出来るだけ時間を稼げ!私はすぐ戻る

(クロトワ)殿下 まさか あれを?まだ早すぎます!

(クシャナ)今 使わずにいつ使うのだ 行け!




ーーーーーーーーーーーーーーー
(ナウシカ)撃たないで 話を聞いて!

鳥みたいなやつだ
あの人は敵じゃないよ、何か叫んでいた

作戦をジャマするやつは みんな敵だ!早くおとりを谷に放り込まないとおれたちが危ないんだ
来るぞ よく引きつけてから撃て

ああ
あっ

今だ 撃て!
いやだー!ラステルさん

どけ!
わあっ

(ナウシカ)王蟲 うっああ うっ
怒らないで 怖がらなくていいの私は敵じゃないわ

ごめん
ごめんね 許してなんて言えないよね。ひどすぎるよね

動いちゃだめ 体液が出ちゃう。いい子だから動かないで


あっ大変だ 見つけられた
ああ! こっちへ来る

(ナウシカ)だめよ! そんなケガで入ったらこの湖の水は だめだったら!
ああー!くぅうううううお前・・・・・やさしい子 私は大丈夫。今 みんなが迎えに来るからね
あっそれて行く こっちへ来ない!王蟲 だめよ!そっちは谷があるのに・・・怒りで我を忘れているのだわ静めなきゃ 谷が…

はっ
ハハハ ばかめ!!自分で招き寄せていやがる
助かった
すぐ脱出だ エンジンを調べ…アッ よせ!話せばわかる

(ナウシカ)私たちを運びなさい。あの子を群れに返します

そんなことをしたって もうむだだ群れは 止まりはしない

(ナウシカ)私たちを群れの先に降ろすだけでいい運びなさい

しかし君も死ぬぞ
ーーーーー

(子供達)ババ様 みんな死ぬの?

(大ババ)定めならね 従うしかないんだよ

(クロトワ)ビクともしねえな

退却しましょう

(クロトワ)バカヤロー逃げるたって どこへ逃げるんだよ?ああっ こら 逃げるな!
待て おーいっ殿下が戻るまで踏みとどまれ!!殿下…

おっ 殿下だ!
やっつけろー
巨神兵だ!

(クロトワ)腐ってやがる 早すぎたんだ

(クシャナ)焼き払え!どうした それでも世界で最も邪悪な一族の末えいか!

わあっ!

(クロトワ)すげえ!!世界が燃えちまうわけだぜ

クシャナ殿下 バンザーイ!

(クシャナ)なぎ払え!どうした化け物 さっさと撃たんか!

うっ!
だめだー 逃げろー!

(子供達)巨神兵 死んじゃった

(大ババ)その方がいいんじゃよ。王蟲の怒りは大地の怒りじゃあんなものにすがって生きのびてなんになろう




姫姉様!
姫姉様が
あんな所に
ムチャだ!

  
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ユパ)王蟲の攻撃色が消えていく

(大ババ)大気から怒りが消えた

王蟲が止まったぞ
姫姉様が!
おおー!

姫姉様 死んじゃった

(大ババ)身をもって王蟲の怒りを静めてくだされたのじゃ。あの子は谷を守ったのじゃ

見ろ!

(ユパ) おお!

なんだこの光は?

(ナウシカ)テト…よかった
王蟲 ありがとう
ありがとう王蟲 

(大ババ)奇跡じゃ。なんという いたわりと友愛じゃ
王蟲が心を開いておる。子どもたちよわしの めしいた目の代わりによく見ておくれ

(少女)姫姉様 真っ青な異国の服を着ているの。まるで金色の草原を歩いているみたい

(大ババ)うおおっ

“その者 青き衣をまといて”

“金色の野に降り立つべし”

おおっ

(少女)ババ様

(大ババ) 古き言い伝えはまことであった

見て!
メーヴェだ
風だ 風が戻って来た
わーい!