*この記事は2018年12月20日にyahooブログに投稿したものです。yahooブログ閉鎖に伴いこちらに転載しました。
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
制作国:アメリカ(2018)
上映時間:134分
監督:デヴィット・イェーツ
脚本:J.K.ローリング
出演:エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストーン 他
あらすじ
アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデンバルドの行方を追う。(映画.comより)
評価:★☆☆☆☆
◆感想(ネタバレ無し)
前作の『魔法使いの旅』については映像はおもしろかったけどお話面は粗が多いな、というのが感想でした。今作は映像的なおもしろさに特に進歩はなく、お話面の粗だけが増した感じがします。
映像面に関してはやはり魔法表現のネタ切れ感があります。『ハリーポッターシリーズ』8本+前作で計9作の過去作がありますから、ありとあらゆる魔法のシーンになんとなく既視感があるのが否めません。それでも前作は魔法生物を次々と出してそれぞれの生き物のアクションで乗り切っていましたが、今作は魔法生物もあまり登場しないので、特に画的におもしろいシーンはありませんでした。
そして何より酷かったのが脚本です。せっかく続きものなのに前作で説明されなかった設定が割と唐突に、しかも次々とでてきます。そして人間の感情の描き方が事務的というか、凄く設定の都合に沿ったものになっていたように思いました。お話としておもしろくないというより、設定も人物の感情の動きもよくわからなくて置いてかれてしまうという感じです。
嫌な想像なのですが、脚本だけでなく制作にもかかわっているJ.K.ローリングに悪い意味で権力があり過ぎて、誰も文句が言えないのではないかという気がします。
*以下ネタバレあり
◆ネタバレ
グリンデルバルトは多数の支持者を集める。グリンデルバルトとその支持者の会合の場にやってきたミュート(エディ・レッドメイン)たちとの闘いが始まるが、クリーデンス(エズラ・ミラー)とノーマジと結婚できる世界を作りたいクイニー(アリソン・スドル)はグリンデルバルト側につき、グリンデルバルトと共に去ってしまう。
◆感想(ネタバレあり)
ダンブルドアはミュートのことを非常に気に入っていて、”グリンデルバルトを倒せるのは君”だ、とミュートに言うわけなのですが、なんでダンブルドアがそう思うのか前作からもこの作品からも伝わって来ません。「主人公だから」というメタ的な要素以外ない気がします。
同じことはグリンデルバルトにも言えて、人を殺して脱獄してくるような人物になぜあんなにも支援者がいるのかということがわかりません。そもそも何がしたい人なのかもよくわかりませんでした。これも「悪役ってそいうものだから」というメタ的なことでごまかしていて、グリンデルバルトという人をどういう人か描く気はないように感じます。
そのグリンデルバルトについて行ってしまうクインの行動はさらによくわからないもになってしまいました。
他にも、クリーデンスとレストレンジは兄弟なのかどうかとか、ミュートが婚約したと思っているティナの勘違いとかのくだりは、唐突に出てきた上にお話の都合上解決を引っ張った感じで、もう少し巧いお話の作り方があった気がします。
ナギニやニコラス・フラメルのような『ハリー・ポッター』シリーズのキャラクターの過剰な再登場も正直なんだかなぁ、という感じです。『ハリーポッター』という大ヒットしたシリーズからまだ甘い蜜が吸えそうだぞ、という作り手の魂胆というか、『ハリーポッター』の関連作品を作っておけば適当に作っても収益が得られるという堕落した姿勢が見えるような気がしてなんだが不快でした。
◆まとめ
・脚本がとにかくダメでわかりにくい。全体的に雑な感じの映画です。