崇高で、愛らしい、あなたへ。





(久方ぶりに、よく眠れているお餅ちゃん。)









目をつむり穏やかな顔を、眺めながら。


私はこちら側で、🍑と並んで

ココアを飲んで、ひと息をついている。





いっしょに居られる幸せかみしめて。




この穏やかな顔の写真が、

あなたがこの世界に生きた姿を

おさめた

最後の写真。





崇高で、愛らしい、あなた。









次に目覚めたときそばにいた私は、


すぐにお餅の


見えない変化、を感じた。



テントの中で、何かを探しているような

様子にもみえる。


野菜を見つけて口に含むも

これじゃない、という面持ち。



「お餅…」

アクリル板に手を添えて声をかけると、

私をみつめてくる。



手早くテントの中に手を入れて

体に触れる。



………冷たい。


動く体に触れていると、手のひらに

体表と真逆な、

オシッコのあつい感触。






お餅の、合図だ。

唐突に、そう感じた。






このときに、不思議だけれど…


なにも考えずに

息子に声をかけ、

パパを呼んできて。と告げた。



触れることはテント内の

空気を薄めてしまうことと

わかっていたけれど………


まだ動けているうちに
(お餅らしさが、残っているうちに)


最後のお別れのあいさつが

家族に必要、と思った。



長男、次男、そして、主人。


(まだ動いてるじゃん、なぜお別れなんて)


そう感じてるだろうに、

みんなそれぞれに、大好きだよと

撫で伝えてくれる。







ここからは、心を痛めていたり、弱ってる人は、どうか
ご注意ください。この時の私の心情に
引っ張られすぎないで欲しいから、お伝えします


❄マークで囲い閉じてます。






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癌が、肺に転移するということ。



それは、

空気がどんどん吸えなくなる、という事。



その苦しみは、想像を絶する。




そこも踏まえて、私は境内で
涙を出し尽くしてきた。


うさぎの肺は小さく、
増殖は、早い。


この苦しみだけは味わせたくなかったから、

早く子宮を摘出し、予防したかった。




なのに、間に合わなかった。










学校と、子供達に無理を言ってでも


さらってでも、


なぜ、

あなたが手術を受けさせなかったのか。








………この、「私の心の大傷」を、

必死で隠してきたから。





私は私に、罰として

この子の最後を、ひとつも


もらすことなく

目をそらさずに見届ける。



学校ではなく、真の飼い主として

自然をリスペクトする
ひとりの人間として

この子の生き様を


しっかりと心に刻む。


たとえ新たな、心の傷となっても。










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家族3人の触れ合いのお別れが

済み、、主人は寝室に戻り

私と息子たちはその場に残る。



酸素が充満したはずなのに、


お餅はもう、空気が足りないと

訴えていた。



🍑も、察知して

すくにそばに飛んできた。


テントの中の

空気を探し続けるお餅に、



ずっとそばに居るからね、

大好きだよ、

青灰色の目をした、

美しい白ウサギさん、


ありがとうね、ずっと大好きだよ…と


壊れたステレオのように

話し続ける私と………




ふいに目が会う。時が止まったように。






ここは、嫌よ

自由になりたい





今となってはこれがどういうものだったか

さっぱり思い出せないのだけれど…





「もうお餅の、好きな場所に行かせてあげよう。

自分で、選ばせよう………」




気がつけばそう、息子たちに

伝えていた。




(このテントから出てしまえば、

お餅はどうなってしまうのか)



息子たちはもう、わかる年齢。



自由気ままな

おしゃまで、すこし怖がりな女の子。



ちょっと勝ち気なところがあって。


穴掘りが得意で





🍑にとても興味があって。




人にあまりなびかず、

そんな中こっそりと甘えてくれる。





そんな


彼女が愛おしくて愛おしくて、

大好きだった。





私が、

🚪を開けることはこの子の寿命を

縮めるということ


それは

百も承知で、お別れはひどく怖い。






でも、この子の気持ちが

いちばん大事なの





半分の扉を、ゆっくりと少し開けると、、


はじめは戸惑うように、


でも、ハッとした面持ちで…


次の瞬間、どこにそんな

力が残っていたのと思うほど



………立派な跳躍をみせて……


お昼寝用のケージの中に

飛び込んでいった。


ウロウロと目を彷徨わせ、、

すぐにきびすを返し、

方向転換がままならなく

ケージの網に体当たりでぶつかりながら




それは大きな美しいジャンプ2回で


移動した先、


そこはあの、リビングの、おこただった






(まだ元気だった頃のお餅ちゃん)

(おこたで休憩中)






🍑のテリトリーである、おこた。

普段は、こっそりとお邪魔しては

長居をしている所を見つかると…


🍑がストレス感じるからさ…と

お餅ちゃんのテリトリーまで

しぶしぶと戻されていた


大好きな、おこた。



ひと晩、私とお餅で、

おこたで語って眠った、あの、おこた。



涙が溢れて止まらなくなった。





そこから先の記憶は、

私と息子たちの胸のうちに

留めておこう。





彼女は、最後の最後まで


全力で病気と闘って

受け入れて

そして



私達のぬくもりを感じながら


私達の「ありがとう」の声と

感謝と愛のエネルギーを

全身で感じながら………





最後の大きなひと呼吸まで、


鮮やかに命を燃やして、


そして、散っていった。



黄昏前の、夕焼け色のような


茜色の鮮やかな命の炎を


最後の瞬間に


私の心に、焼きつけていった。






お餅、ありがとう。

もう、心も身体も、自由だよ。






あらゆる神仏に

楽に天へと、願ったけれど、




彼女が決めてきた一生の中の

最期の時の、選択は



とても勇気のあることで


私にとても真似できることではない。




学校飼育動物、という


一般には知られざる過酷な環境を



選んで🌍に来た

小さくも、気高き

魂の持ち主に









尊敬と、敬愛の念を


いつまでも持ち続けると思う。









ー イマジナル・セル ー


お餅ちゃんの魂は、


🦋のように自由になって

今も私達の心に、ちゃんとある。







2024年1月16日。午後9時28分。

6歳10ヶ月で

お餅ちゃんは、神様の元に

還りました。






白い獣は、神様の遣い。

本当に本当に、そう思います。









この日は、


私の椅子の上に居てもらい

大好きな毛布をかけてあげて、
おこたのそばに。

私もそばで眠った。



明け方前に保冷剤を交換して、


以前から漠然と考えていた

ある神様のお膝元のペット霊園を

確認する。


(神様、因幡の白兎さんを、お返ししますね。)



朝一番でかけた葬儀屋さんの

あたたかい心遣いに、

また涙が出た。


午後のお別れの儀式までの時間、

心は凪いでいて、とても冷静だったように思う。

おもちちゃんの、白い身体にぴったりの、

ミニブーケと

棺の中におさめるお花達と、

おもちちゃんを運ぶ時のジャストサイズの

カゴを探しに家を出た。


ただ、お花屋さんに


「真っ白な体で、ブルーグレーの瞳の

うさぎに

合うような、祭壇用の小さな花束を。」




そんなふうにリクエストしたときに、

私の意図を汲んで

ほんとうに愛らしいミニブーケを

くださったのを確認したとき…

不覚にも

涙が込み上げてしまい、困ってしまった。




(青系のお花が、まるでニつの瞳のように)

青いお花は、スイートピー。



あとになり調べた💐花言葉は…


「門出」 「別離」


「私を忘れないで」


※(1/21がスイートピーの日とは知らず…


ブログを上げた日とシンクロしてましたよ)



スイートピーの花弁が


飛び立つの姿に


似ていることから付けられたそう。








🦋イマジナル・セル🦋




身体から魂に変身を遂げた、



まさに変容の姫さまに



ぴったりだなぁと、笑みがこぼれた






🍑が見守る中、

簡易祭壇を作り。


(右の機械が、酸素を製造してくれてました)




ちょうどサンキャッチャーの光が

祭壇の上を🌈

きらめいていて。




🍑が、まるで

姫さまを護るナイト(♞)のように


そばで控えて(眠って)います。


身体に🌈が、かかってるね。





時間ぴったりに、葬儀屋さんが

来てくださって…

立派な棺にびっくりしつつ

優しい心遣いと言葉にまた涙が溢れ


みんなでお花を飾り付けて

大好きだったおやつと、🍎と、

牧草をお弁当にして

私のお手紙も一緒に、


白い美しいわが家のお姫様は

新しく生まれ変わるために

家を旅立ちました。





帰ってくるのを待つ間、

新しいお餅ちゃんを受け入れるために


レンタルした酸素テントを片付け

お昼寝ケージと

介護用のマット一式を

みんなで片付け、洗い、整えました。

私の部屋が、ずいぶん広くなってしまった。


途中、最後の頃の

ちいさなちいさなウンチが出てきて


涙で進まなくなってしまい、


代わるよ。と静かに長男がお掃除を

引き継いでくれました。


片道1時間15分かけて、

主人が酸素テントを

返却しにいってくれました。










お帰り!お餅ちゃん。

これから

新しい、あなたとのお付き合いが

始まります。



でも今は、ゆっくりと休んでね。


そうしてまた、あのお庭へ

みんなで行こう。






ありがとう。大好きだよ。




魂は

いつまでも共に。