10月24日(土)
キラキラの秋晴れ。夕方から早稲田大学大隈記念講堂にて
ドリアン助川さん×中井貴恵さんによる「あん」朗読劇を拝聴しに。
大隈記念講堂の大ホールがたくさんのお客さんで埋め尽くされていました!
朗読劇の前に、早稲田の学生サークル「橋-Qiao」のお三方と、
元ハンセン病患者である森元美代治(もりもと・みよじ)さんのご登壇での
パネルディスカッションもあり。
森元さんは努力の人、行動力の人で、
私も初めてお目に掛かったのは2年前の春。
ドリアンさんが「あん」を上梓されてすぐ多摩全生園へ読者の方々とツアーするという企画で
訪問した時に、ガイドをしてくださいました。
ハンセン病の資料館で、立て板に水のごとく説明をしてくださる森元さんのお話。
ひとことも聞きもらすまいと耳ダンボで聴いてました・・・
絶望の中で、勉強を重ねて慶應義塾大学へ通われた日々。
どれだけの患者さんが無念にも死を遂げられてきたか。
・・・でも実際時間が流れて印象に残っているのは、
壮絶なお話よりも、森元さんがとても楽しいおじさまだったということ。
それは、この方がもともと持っていらしたパワーなのかもしれませんが、
森元さんがいてくださって、ドリアンさんがいてくださって、
私たちが「あん」という作品に出会えたことに感謝です!
そして、早稲田の学生たちも、しっかりと信念をもってこのハンセン病患者のために、
中国にいる患者さんのもとへも駆けつけて活動されていると言う話を聞いて
こういう活動を20歳そこそこで決断して続けられていること
素晴らしいな、と感動でした。
朗読劇「あん」は、本とも違う、映画とも違う、声でひろがるドラマは
心の深いところに改めて沁みました。中井さんは何役も声で演じわけられてすごかった!
ドリアンさんは筆力もすごいけれど、声で演じるパワー、千太郎が蘇ったようでした。
本も映画もそれぞれ味わい深くて、違うメディアなのだけど
朗読劇って地味だけど、きっと万人がうけとめ方はそれぞれで
イメージが拡がっていくなぁ~としみじみしてしまいました。
大隈記念講堂大ホール前。
始まる時は4時過ぎ、まだ明るかったのですが。
終わった時は既に夜~。
こちらは先月、9月26日にドリアンさんと散策しながら音録をした
多摩全生園内にある国立ハンセン病資料館。
まだ蝉の鳴く9月末。
ドリアンさんはこの後、山梨に飛んで行きました。大忙しです!
こちらは全生園の中でお亡くなりになられた患者さんの納骨堂です。
映画「あん」を撮影される前に、こちらをお参りされたドリアンさんをはじめスタッフの皆さん。
ここに眠る皆さんの御霊が「カンヌに連れて行ってくれた」と話されてました。
残暑の木漏れ日がキレイでした。
園内の植木、よく見ると名前の札が下がっています。
これは墓石の代わりに、自分がここに生きていたことを忘れないでいてほしい。
・・・という証。たくさんの木々が囁いているようです。
園内にショッピングセンターがあります。
ここで映画の撮影も行われました。
食堂が閉店・・・となっていました。そのガラスの向こう側に、映画「あん」のポスターが寂しげに掲出され。。。利用されることが減ったのでしょうか。
園内には、こんなふうに取り壊しの箇所がいつくか見受けられました。
高齢化によって亡くなられる方も多く、この園が今後どのように残されていくのか
見守りたいです。まだ200名近くの方がお住まいだそうです。
帰り際に立ち寄ったお蕎麦屋さん。こちらも撮影ロケ地として映画に登場してます。
ドリアンさんサインを頼まれサラサラと書いてました。
大変遅くなりましたが、この散策の様子を来週末までには楽天ラジオでオンエア予定です。
http://rakuten.fm
インターネットラジオなので世界のどかにいてもつなげば聴けます!スケジュールが決定したらHPでもご案内します。
どうぞお楽しみにー★