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5月30日
シネスイッチ銀座で初日公開14時からの回に行ってきました‼️16時からの舞台挨拶付きのスペシャル企画で、前売り券買った上に会場で指定券と引き換え…など事前段取りは必要で、ギリギリ木曜日午後の時点で2階席の一番後ろの席を奇跡的に押さえられました。

待ちにまったこの日。2年前の春にドリアン助川さんが執筆された『あん』がポフラ社から刊行された時も感動してたくさんの友達に本を買ってプレゼントしてきた小説です。ハンセン病患者の施設だった多摩全生園にも訪問ツアーに参加しました。現在は、ハンセン病患者の資料館として一般開放されていますが、ドキュメンタリーではなく、架空のお話として設定したからこそ心に沁みるリアリティー、人の生き様、季節が巡る感覚…すべてがそこに凝縮されています。

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かつて銀座勤めしていた頃もたびたびシネスイッチ観に来ていましたが、単館上映の作品は良質です!たぶん、あんは今後たくさんの劇場で上映されることになるのでは、と思います。

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感想。

昨日はひとしきり浸っていました。
映画を先に観ると原作を読みたくなる作品ですし
原作を先に読んでいるともう一度映画も観たくなる
そんな作品です。

きっとたくさん撮影したけれど作品として完成度高めるために編集しまくりでカットしたシーンも多かったことでしょう。

いい俳優は演じなくても、存在感と空気感だけで言葉が熱を帯びるものだと思います。樹木希林さんが演じる徳江さんは、実在する人物と聞いてますが、希林さん以外考えられないキャスティング。手紙のシーンや携帯電話の向こう側で話す声や、録音した声…のすべてが映画用に準備されてるわけではないような、自然さがとてもよかった

永瀬正敏さんのうらぶれた千太郎役もとてもいい。この年齢だからこそ演じられる感情の機微だと思います。キョンキョンと結婚した頃の永瀬さんにはあり得ない表情とか、たくさん観れてすごく感動しました。

そして、内田伽羅ちゃん。希林さんの孫で、いわずもがなモッくんとややこちゃんの娘さんです。彼女の作品における貢献度は、計り知れない。原作では、若菜ちゃんはそれほど目立ち感はないけれど、映画ではやはりキーになる配役が必要なのですね。彼女は15歳ですが、とんでもなく素晴らしい才能を持っています。これは、彼女が今後女優として生きなくても、きっとなにがしかの力を発揮して世の中に出てくるであろう大物感があります。

12、3年前、仕事でややこちゃんへインタビューさせていただきましたが、モッくんのキリっとした端正な顔立ちだけでなく、ややこちゃんの落ち着きと骨太な感じがソックリで、スクリーンに現れるたび、食い入るように見つめてしまう存在感は大したものです。日本の15歳にはない、何かがあります‼️

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浅田さんは、一般人のハンセン病患者に対する偏見に満ちた憎々しさをうまく演じてらして、さすがだ‼️と思いましたし、甥っ子役も、ガム噛みながら登場した一言のセリフで世界に衝撃を与えたらしく、日本の礼儀正しさとか、ぶっ飛ばしている偏見や先入観、違いがあって当然なんだという文化がまだまだ熟成されてない…ということをちゃんと伝えていたワンシーンでした。


そして、エンディングで流れる秦基博君の、水彩の月…がまた余韻に浸れてすごく感動的です。舞台挨拶ではLIVEも披露してくださいました。インタビューのご依頼してますが、人気者らしくなかなか返信がこない‼️青葉区出身の秦君、ぜひともお話をお聞きしたいです。



ドリアン助川さんが原作を生み出されたことで、こんなふうに時代と世界に大きな足跡を残され、日本を代表する作品として、今、世界28カ国から、『あん』のオファーが殺到しているのだとか。アメリカで上映されることは決定したそうです!おめでとうございます。( ´ ▽ ` )ノ

誰にでも、生きる意味がある。


この大きな命題を作品を通し受け止めてくださる方が一人でも多くいらっしゃいますように。

私は、もう一度大切な人を連れて観に行きます‼️