こんにちは音譜音譜音譜

2児の母です。

 

 

わが息子は重度の障害があります、が…。

 

私はこの子を本気で尊敬しています。

もちろん親バカもありますけど。

 

今回は、そんなお話ニコニコ

 

 

 

 

 

忘れられない出来事があります。

 

 

祐貴は460グラムで生まれたため、

NICU(新生児集中治療室)で、10か月を過ごしました。

 

生きて退院できるかどうか、当時は明日のことさえ分かりませんでした。

 

 

生後5か月を過ぎ、

修正月齢(出産予定日をもとにした月齢)が2か月になる頃…

 

呼吸状態がとても悪くなりました。

 

 

2011.10

 

呼吸状態が悪すぎて、

ちょっと目つきがおかしい祐貴。

 

この時は、

 

酸素をたくさん使い、

人工呼吸器の圧力を限界まで上げ、

毎日ステロイド注射をし、

呼吸を助けるために窒素ガスを使い、

人工呼吸器を特別な種類のものに替えたりもしました。

 

肺からの分泌物も多く、

呼吸状態が悪いので心臓にも負担がかかり、

ぶわっと冷や汗をかいて「心不全の症状ですね」と言われ、

 

苦しすぎて、うとうとしても

もがいて起きてしまうので、

面会に行くと「ゆうべも全然寝てないんですよ」と言われ…

 

だから時々、睡眠薬を使うんだけど、

苦しすぎるのか効かないこともあったり、

 

ちょっとした刺激で苦しくなってしまうので、

面会中も祐貴に触らないでくださいと言われ…

 

 

 

今日の夜は、病院から電話がかかってくるかもしれない。

「残念ですが…」

 

当時は、そんな覚悟をして家に帰っていました。

これ以上悪化したらもうダメだ、という状態でした。

 

 

 

泣き方も普通の赤ちゃんとは全然違いました。

 

恐怖で引きつったような泣き方をするのです。

 

苦しい! 助けて!

と、悲痛に訴えてるような顔でした。

本能的に、死の恐怖を感じているかのようでした。

 

こんなに小さな赤ちゃんが、こんな泣き方をするなんて…

 

 

 

医療的には手を尽くした、ということが、見ていてよく分かりました。

 

あとは、麻薬を使って、

少しでも苦しくないように時をやりすごすしかありません。

 

 

 

 

 

そんな状態の息子を見て、考えさせられました。

 

 

何のためにこの子は苦しまなければならないのだろう?

 

 

もし苦しんでいるのが私みたいな大人だったら、

その苦しみもやがてよい経験となって、

何か今後の人生の糧となるかもしれない。

そう考えれば、苦しいことにも意味はある。

 

でもこの子はまだ小さすぎて、

どうしてこんなに苦しいのか全然分からないし、

記憶にだって残らない。

 

 

こんなに苦しむ意味なんて、何もないんじゃないか…

 

 

 

 

そして、思ったんです。

 

この子が苦しんでいるのは、

周りにいる私たちに、その姿を見せるためじゃないのかって。

 

 

母親である私をはじめとして、家族や、そして医療従事者に、

自分の苦しみを見せることで、

私たちに何かを学ばせてくれてるんじゃないかって、思ったんです。

 

 

 

そう考えた時…

 

なんてこの子は偉いんだろうと思いました。

 

 

 

大人でも耐えられないような苦しみを耐え抜いて、

その姿を見せてくれたんです。

 

 

だから私は、自分よりも息子の方がずっと偉大だと、本気で思っているのです。

 

 

 

 

そして、時が経って…

祐貴の体は回復していきました。

 

 

今では、障害があっても生きていく姿を通して、

周りにいる私たちに、

いろんなことを教えてくれているのだと思います。

 

 

 

 

 

祐貴(ゆうき)のブログ「460グラムで生まれて」はこちら