デパートでのこと


エレベーター待ちでのことである


先に立って、エレベーターの上行きを押して待っていた娘。

その後から2名の男性、そして母がゆっくりカートを押しながら来る。


エレベーターがくる。


カートを押しながらエレベーター前に行き、母は振り向いて言う。


「あ、いいかしら?」


並んでいて後から来たけど、先に乗っていいかって?

そりゃダメでしょ。

男性たちもイイとも悪いとも言わない中、

さっさと入ろうとする母。


中にはすでに2名の方に、人数制限一応5名。


前に私がいるので仕方ないと思ってくれたか、

男性が進む様子がなかったので、


「お先どうぞ」


と私の並んだ分を母に、

私は後から乗ることにした。


一方の男性は驚いた顔を

一方の男性はそのままエレベーターへ。


カート分、場所を取っているので人数制限さておきいっぱいになりそうなエレベーター。

私が乗らないのみたら

「あんた、イイから乗りなさいよ」

と絶対に母は言うのが目に見えたので、

エレベーター前から消えることにした娘。


自分中心にも程がある...

以前割り込まれてブチ切れていた母はどこへやら。

同類だよ、と思いつつ

「イイかしら?」

でNoの答えが返ってくるとは思ってないし 

当然のOKと歩みを進める母も見てて複雑な娘である。

もちろんNoなら不機嫌になるに違いない...

道理間違っているの自分なのに。


そして後から合流して母の一言

「イイのよ、わたしは」


本当に良くないのよおっかさん