2019年に市立小学校で起きた事故を巡る訴訟で、名古屋地裁は学校側の過失責任を認め、被害児童側に約3400万円を賠償する判決を出した。
事故は校内の保健室でベッドの下に潜んでいた小学5年の男児が、のぞき込んだ男児に自作の弓矢を発射。矢は被害児童の右目に当たり後遺障害を負った。
市側は、発達障害のあった加害児童が弓矢を放つなどして重大な事故を起こす危険があると予見できたと認容。弓矢を取り上げるなどの措置を怠った為事故が起きたと過失を認めていた。
なんとも他人事ではない事故の裁判。
相手方を市(小学校)にしたのは賠償金を取りはぐらない為だろう。
実際一般家庭に3400万の支払いを命じても、なかなか支払いは難しいのが現実だ。
他害のある発達障害の子供がこうやって事件を起こしてしまうと、本当に厳しい意見を散見する。
勿論親の責任は絶対ある。
ただ、出来る事全てやり尽くしても、どうしようもない子もいる。
その逆に、親が全く手を尽くさないで学校に丸投げ状態で、先生だけが右往左往して対応しなくてはならない子もいる。
どちらも他害してしまうという行動は同じだ。
他の保護者にはどちらも一緒。
発達障害児を定型児と同じクラスに入れるなという保護者もいる、というのはいささか語弊があるが、他害がある子を別のクラスにして欲しいと思う親心はとても理解できる。
それは恐らく定型発達の他害がある子にもそう思うと思う。
しかし発達障害児には〇〇学級などのクラスがあり、情緒学級だったり、支援学級だったりの別の居場所も設けられている小学校がほとんどで、そこで面倒見てろというとそうはいかなくて、普通学級ともやはり関わらざるを得ない。それがうまく機能しているかはその学校学校でちがう。
無闇矢鱈に普通の学校の通級で管理出来ないなら養護学校なり特別支援学校へ行け、という人もいるけれど、
そこは各種手帳が無いと行けない。
他害がある子も何かしらの理由があってそれが現れてしまう子もいる。
その場合学校でそれを理解し、対応してくれる先生がいれば他害が起きないので、良い学校を探すしかない。
親も、放ったらかしている訳ではなく何とかしようと奮闘している親もいる。
しかし、そんな事は他人には関係無い。
どんな理由があっても、怪我をさせたら終わり。
これもまた現実だ。
やりたい放題させている親は兎も角、何とかしなきゃと奮闘している親は、
小さな他害が起きた時、そうなるまでに何か理由が無かったか、等と掘り下げて考えてくれる先生がいる学校を探さなきゃいけない。
双方に理由があれば双方に働きかけてくれ、かつ他害児の親と連携してくれる先生じゃないと、他害を正していくのは難しい。
そうじゃないと、怪我をさせてしまう程のトラブルを起こしてしまう可能性はかなり大きくなってしまう。
学校の出来事は、親にはコントロール出来ないのだから。