和文化・おもてなしマナー講師の安達和子です
本日は【八十八夜】について話しますね
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか
あかねだすきに菅の笠
日和つづきの今日このごろを
心のどかに摘みつつ歌ふ
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本の茶にならぬ
日本の伝統曲「茶摘み」です
子どものころ
歌を歌いながら手遊びをしました
今日は「八十八夜」です
立春の日から「八十八日目」であることから
その名がついた「八十八夜」
(「二十四節気」の「雑節」の一つです)
茶摘みの歌を歌える
日本人はどのくらいいるのでしょうか・・・
私もうたってみました
どうにか歌えました(ホッ)
朝は
コーヒー派日本茶派
急須で入れたお茶を飲む人はどのくらいいるのでしょうか・・・
私も朝は
その日の気分で日本茶コーヒー
紅茶といただきますが
日本茶はなぜかホッとする味です
特に濃い渋いお茶が好きです
さて、茶摘みをする八十八夜は
なぜ
立春から数えて八十八日目なのでしょうか・・・
それは
農業に従事する人々が多かった昔の日本では
種まきや田植えの準備
茶摘みなどの農作業を行う時期だったからです
また、八十八夜の三日後には
二十四節気の「立夏」になることもあり
昔の人はこの時期を
「夏の準備を始めるころ」としていました
また「末広がり」の「八」は
幸運を呼ぶともいわれ
その「八」の字が二つ重なる「八十八夜」は
それだけで縁起のいい日と考えられていました
この「八」「十」「八」の三つの文字は
組み合わせると「米」という字になるので
特に農業に携わる人たちには大切にされてきたのです
母は
「長生きできるから
八十八夜に摘んだお茶を飲みなさい」と言っていましたが
これも昔の人の知恵ですね
お茶の葉は
寒い冬にゆっくりと養分を蓄えて
春になると少しずつ芽を出し始めます
このため
いち早く芽吹いた茶葉を収穫した新茶は
その後に摘まれる茶葉よりも
栄養価やうまみ成分が多く含まれているのです
昔の人たちは
日々の生活で様々なことを感じ
「新茶を飲むと病気にならない」
「八十八夜に摘まれたお茶を飲むと長生きできる」などと
言い伝えてきたのですね
本当に先人の知恵は
素晴らしく
時代が変わっても
後世に伝えていきたいですね
お読みいただき嬉しく思います
ありがとうございました
一般社団法人大和撫子和乃会