9/17鑑賞
本作は若い頃観たことがあって懐かしく、また、最近脂が乗ってる30歳前後の俳優さん達が学生役で出てそうだから、もう一度観たいなぁと思っていた。
アマプラ無料配信が終わりそうだったため、再鑑賞した。
うーん…。とっても複雑な気持ちになってしまって、何とも感想が書けない…。
以前の私は、愛着障害を抱えていたり、鬱屈と希望と投げやりが混じっていたり、空虚の奥には渇望があったり、大人の狡さや醜さだったり、そういうのにすごく共感していた。
当時観た時はこじらせていたから、学生さん達寄りで観ていて、胸にズシーン!ときた記憶がある。
今も、かつての自分に重なる部分などもあって共感もするけど、どちらかと言うと、大人目線で学生さん達を観ていた。
その差が、感想を書けなくしている気がする。
湊かなえさんは、ご本人の境遇から、愛着障害を抱えた子供、そして大人に、色んな意味でグサグサっと刺さる作品を書かれる方だと思う。
愛着の問題を乗り越えられていたとしても、自分の中の何かが刺激されて、胸がざわざわするというかなんというか。
自分が大人になってみて分かったけど、歳を重ねたとて、自分も周りも、自分が想像していた大人像にはなってない。
大人がどういうものか分かっていなかった。そもそも人間がどういうものか分かっていなかった。
大人だって悩むし、苦しむし、憎む。分かっていると思っていても意外に見えていない。一生懸命が空回りしたりする。
大切なことや愛し方は人それぞれ。
愛が存在するから満たされるし、苦しむ。
まず第一に、自分を愛して大切にすること。
大人たちが、それを子供たちや若い世代に正しく導いたり教えられたら良いんだろうけど、そもそも正解がないし、聖人君子でもないし。
漠然としているけど、そういう風なことを感じた。
あと、学生さん達も含め、みなさん素晴らしい演技だった。
岡田将生さんって綺麗な顔をしているイケメンなのに、残念な男の役がなぜあんなに似合うんだろう?