今年のGW休みは暦通りで、3日休み→3日出勤→4日休みという日程だった。

 

前半3日は美容院のみでおとなしく過ごし、後半4日の最初の2日間は遊ぶことにした。

 

というわけで、5月3日の記録をする音譜

 

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この日、ディナー券があるとのことでお誘いを頂いたため、上野に行くことになった。

 

で、せっかく上野に行くならお昼に集合してここにも行きたいよねぇ?ってことで、いざ、上野公園方面へ( *´꒳`* )

 

目的地は動物園ではなくw (↓これ可愛い飛び出すハート)

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こちらの特別展へ! →
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この日はとっても天気が良くて、まさに行楽日和音譜でも暑すぎた(;´Д`)w
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上野公園付近にはいくつかの美術館や博物館があり、今の時期は、印象派展、デ・キリコ展、大哺乳類展など、多種多様!
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が、私は華やかさや奇抜さや生物の不思議より、心を整えるべく仏様や極楽浄土を求め、一番奥にある東京国立博物館へ行った。
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正門を入ると、本館、東洋館、表慶館などがある。
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平成館は、更に奥へ進んだところにある。
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こちらは森鴎外が館長として長年執務されていたとのことで、なんとも感慨深い。
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さて、いよいよ入館し、展示場へ。
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この展示の概要↓
平安時代末期、繰り返される内乱や災害・疫病の頻発によって世は乱れ、人々は疲弊していました。

比叡山で学び、中国唐代の阿弥陀仏信仰者である善導(613~681)の教えに接した法然(法然房源空、1133~1212)は、承安5年(1175)、阿弥陀仏の名号を称えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われ、極楽浄土に往生することを説き、浄土宗を開きました。

その教えは貴族から庶民に至るまで多くの人々に支持され、現代に至るまで連綿と受け継がれています。

 

本展は、令和6年(2024)に浄土宗開宗850年を迎えることを機に、法然による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依によって大きく発展を遂げるまでの、浄土宗850年におよぶ歴史を、全国の浄土宗諸寺院等が所蔵する国宝、重要文化財を含む貴重な名宝によってたどるものです。

困難な時代に分け隔てなく万人の救済を目指した法然と門弟たちの生き方や、大切に守り伝えられてきた文化財にふれていただく貴重な機会です。

 
うちは、両親の家系共たまたま浄土真宗で、嫁いでいる身ではなく、異なる宗派や宗教に信仰を持っているわけでもないから、必然的に、私も浄土真宗ということになる。
 
祖父母も叔父叔母達も、浄土真宗のお経により弔われ、浄土真宗のお寺のお墓で眠っている。いずれは両親もそうなり、いつか私が死んだ時もそうなるんだろうなと思っている。
 
自分が仏教徒であるという自認は無いけれど、仏教の概念や教え自体はとても参考にしている。
 
仏教の素晴らしいところは、信じれば死後に救われるとかではなく、今生きている自分に降りかかってくる様々な苦しみや煩悩とどのように向き合って、どのように生きていくかについてのヒントをたくさん教えてくれることにあると思っている。
 
人生のどん底で精神が死んでしまいそうだった数年間、私が縋り、救われた気持ちになり、教えを実践してみたのは、お坊さんによるたくさんの説法で学んだことだった。
 
だから、自分の宗派の礎である浄土宗に興味があったのもあり、今回、この展示で様々なことを学び、感じた。
 
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たくさんの作品に触れながら、まず思ったこと。
 
私は、キリスト教の神や天使たちやイエズス様やマリア様の存在、教会や像などの芸術、信者の敬虔な心をとても美しいと感じ、惹かれ続けている。
 
聖書も作品として読んでいて、とても興味深い。が、概念や教義にはあまり賛同できないし、よく分からないとか、傲慢に感じてしまうことの方が多い。
 
だから、いずれ来るその時に誰かが迎えに来てくれることがあるのならば、それはきっと彼らではないし、天国や地獄があるのならば、きっとその管轄には行かない。
 
もし本当に神のような存在が迎えに来てくれるのであれば、それはきっと阿弥陀如来や菩薩様だろうし、生前の行いをジャッジされるのであれば、きっと閻魔様の元へ行くだろうし、もしそんな場所があるのならば、最終的に導かれるのは極楽か地獄なんだろう。
 
今回、そういう概念がなんとなく自然と自分の中にあることに気付いて、本当にびっくりした😳
 
それを信じているわけではなくて、もしそうなのであれば…ということね。仏教徒という自認は無いのに不思議だなぁと思った。
 
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次に感じたこと。
 
鎌倉時代やそれ以降に書かれたお経や説法や教えの文書に絵が載っていて、それが本当に興味深かった。
 
字は、とっても美しく、長い文にも関わらず一切の乱れがないため、立派なお坊さんが一切の雑念無く書かれたんだろうなと想像した。
 
絵は、当時の人々や風景がたくさん描かれていて、その色彩や細かさだけでなく、人の表情や行動がひとりひとり違ってとても面白かった。
 
自分のご先祖様たち(広義での)は、この絵に似た自然豊かな風景の場所で、確かにこうやって生きていたんだなぁと想像した。
 
仕事中の人、仕事が終わったのか寝そべっている人、仲間と何気なく会話している人、休憩している人、一生懸命お経を唱えてる人、空を見てる人などなど、それはもうたくさん!
 
時代は違えど人がしていることって今と大して変わらなくて、人の生活や社会ってそういうもんなんだなぁと、すごく面白く感じた。
 
お坊さん達の絵もたくさんあって、大抵、みんな頭は剃ってるんだけど髭はあって、お世辞にも美しいとは言えない髭面のおっさん達がワラワラしてる様子がなんだかとっても微笑ましかったw
 
そして、このひとりひとりが今の私たちと同じように苦しみを抱えながら生きていて、救われたいからお経を唱えてみたり、もっと深く極めたい人は僧侶の道に進んで修行してたわけで。
 
だから、絵に描かれていた人達になんとなく親近感を覚えたし、ちょっと大袈裟な言い方だけど、私の魂のルーツを知れたような気がして、なぜかホロリと来た。
 
しかも、その人達の生きた何百年も後の今、日本にいる人たちが、古い貴重な絵を通して彼らが生きた一瞬を垣間見ることが出来るってこと自体が、ものすごいことだと思った。
 
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他にもたくさん作品があって、見たこと感じたことが山のようにあるんだけど、なんかもう書くのも疲れてきちゃったから🤣w あと5つだけ記録しておこう!!(5つも!!!)
 
① こちらは京都の知恩院に納められている国宝、阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)。
 
その昔、ジブリの「かぐや姫の物語」を観た時に、現世で傷付きまくって疲れ果てたかぐや姫を、眩しい程の明るい光と華やかな楽器の音色と共に一行が迎えに来たシーンがあって、それが正にこの構図だった。

 

そのシーンがやけに印象に残ってかなり興味を持って色々と調べていたら、この絵のことを知った。

 

流れる雲の描写は、往生者を迎えるため天上から雲に乗って飛来する阿彌陀・二十五菩薩が、左上から右下の屋形に向かって山々を越えて飛来する速度感を表しているそうな。
 
そのことに、神々しさ?ありがたさ?尊さ?恐れ多さ?そんな何とも表現しがたい思いが深く心に刻まれていて、忘れることの出来ない絵となっていた。
 
今回、この絵が修復後初めて公開されたとのことで、生で拝見することが出来て本当に本当に感激した。

 

②とある仏像を前にして、音声ガイドを聞きながらじっくり見ていたんだけど。(音声ナビゲーターが松本幸四郎さんと市川染五郎さんで、声がめっちゃ良かったおねがい)
 
その仏様はとても穏やかな表情をされていて、片手は来迎印という指の形で、片足は一歩前に踏み出されていて、それらには意味があると知った。
 
(参考図)
こちらよりお借りしました
 
まず、来迎印/摂取不捨印は、阿弥陀如来特有の印相で、臨終の際、阿弥陀仏が西方極楽浄土より迎えに来るときのポーズであるそうな。
 
そして、片足が一歩前に踏み出されているのは、その時が来たら少しでも早く迎えに行くよ、ということを表しているそうな。
 
その説明を聞きながら仏様を見ていたら、なんだか嬉しいような尊いようなありがたいようなホッとするような気持ちになって、涙がじわ~っと出てしまった。
 
③こちらは奈良県の千體寺の本尊の阿弥陀三尊像が納まっている高さ198cm、幅142cmもの紫檀塗螺鈿厨房子。

 

黒漆塗りで、基壇の羽目板にインドと中国の浄土祖師像を1体ずつ計10体彩絵されていて、各像とも緻密な筆致で描かれ、基壇の天板や柱には朱漆で木目を描く紫檀塗が施されている。
 
 製作時期は鎌倉時代13世紀と推定されているとのことなんだけど、ものすごく印象に残った作品だった。
 
④地獄の門番であり、人の生前の行いの裁きを下す存在って、閻魔大王だけだと思ってたんだけど。
 
なんと!!他にも裁きを下してくる王が十数名もいるとのことで、マジで絶望した😱w
 
え、そんなんもう絶対無理じゃん😂せめて浅めの地獄で留まれたらいいなぁ🙄
 
展示されていた地獄の絵に、怖い顔をした閻魔様の前で、裸一貫でひざますいて情けない顔して懇願?してる男の人がいて、これ、私の将来なんじゃない?!って、なんとなく親近感を覚えた🤣
 
これは同じく展示されていた中国は宋時代の地獄・六道の絵。
 
垂らされている紐にわらわらしてる人達になるかもだし、その一段上の層で平身低頭してる人達で済むかもしれないしw
 
絵自体も興味深ければ、色々と想像しながら見ていてめっちゃ楽しかった!
 
⑤こちらは香川県の法然寺に納められている仏涅槃群像。 
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その一部が展示されていて、ここだけ写真撮影OKだった。人のサイズと比較したら分かると思うんだけど、かなり大きい涅槃像!
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現世の全ての苦しみから解き放たれた安らかなお釈迦様のお顔と、その死を嘆き悲しむ弟子たち。
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龍や阿吽のような伝説の生き物から、猿や亀など身近な生き物まで。
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このお猿の表情!!
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こちら、右奥のは謎だけど(?_?)、同じく身近な生き物たち。

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みんなお釈迦様の方を向いて嘆いているのに、猫さんだけ反対向いてるのがなんか好き🤣w
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写真に撮れていなかったから再度この画像を載せるんだけど、
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右上部には、雲に乗って薬を持って駆け付ける釈迦の母、摩耶の姿があって、なんかすごくジーンと来た。
 
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まさかここまで色んなことを感じるとは思ってなかったから、足を運んでみて本当に良かった!!
 
今回の記念に早来迎のマグネットを買ったアップ
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とりあえず毎晩寝る前に「南無阿弥陀仏」って3回ぐらい唱えてみようかな(・∀・) ←でもその晩の時点で既に忘れてたw
 
観劇遠征で5/11から2泊3日で京都へ行くから、浄土宗の総本山の寺院であり、法然さんが開山し、後半生を過ごされた場所であり、法然上人像がご本尊である知恩院に行ってみたい!!
 
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あーこんなに長々と書くつもりなかったのに、すごいボリュームになっちゃった🙄
 
書くのもめちゃめちゃ時間かかって大変だったけど、読むのもなかなかしんどいだろうな(;´Д`)
 
こういうのを簡潔に記録出来る方が本当に羨ましい。
 
この後のことも一気に書いちゃおうと思ってたけど別記事にしよえーん