4/14鑑賞

 

本作の柄本明さんがお好きだというブロ友さんのご意見に惹かれ、即鑑賞した。

 

…お金怖い。お金怖いっ><

 

過分を求めない。でも、足りないのもしんどい。

 

お金には限りがあるから、出来る節約はして、老後に備えてチマチマ貯金しつつ、今生きてることを、自分の人生を楽しみたい。

 

たまには無理してちょびっと背伸びをすることはあっても、基本的に「足るを知る」を心掛けたいと思っている私には、本作を観ていて、とっても怖い&息苦しい気持ちになった。

 

あのように追い込まれてしまったら、もうその選択肢しかないって思っちゃうのも無理ない気がする。

 

普通の神経をしていたら、悪事に手を染めてしまうと、たとえその時うまくいって一瞬は高揚しても、ずっと苦しいままなんだろうな。

 

某登場人物の、

私はかつてギャンブルのために

金のために魂を売り渡した。

でも今私はその魂を取り戻す

チャンスをもらったんです。

一人の人間に戻る最後のチャンスをね。

というセリフは染みた。

 

作中に描かれている範囲では、魂を取り戻そうとした人と、そうしなかった人が二極化していた。

 

前者の人達のその後の姿には、胸打たれた。

 

後者は、人を食いものにした罰で地獄行き決定!と思うけど、それでも魂ごと腐りきってはいなくて、心の奥底ではずっと苦しみ続けていると信じたい。

 

私はこの十数年、職務上で銀行員さんと関わることが結構あって、銀行や信金のたくさんの方たちと接してきた。

 

皆さん隙あらば「定期預金」「借入金」「投資信託」の提案をしてきて、ノルマのためなのは分かっているから、その都度穏便かつ適当にあしらってきた。

 

けど、本作はフィクションだとしても、こうして上司から激しくプレッシャーをかけられている姿を見ちゃうと、なんか…めちゃめちゃお気の毒になった。

 

完全に病んだ忍成修吾さん演じる営業マンも、うまくやっているように見えても悪事に手を染める程追い込まれている営業マンも、とっても辛くて;;

 

仕事って一体なんなんだろうなぁ。

 

なんせひとり経理なので、下手したら倒産の危機にまで陥るような要の仕事をしている私自身にも言えることなんだけどさ。

 

心身を削って毎日働いているけど、ある日自分が突然いなくなったとしても、それはそれできっとなんとか回っていくんだろうし、月日が経てば誰かが私に代わってその場に定着して、全く問題なく機能していくんだろうな。

 

会社も社会も所詮そんなもんなのに、なんでこんなに心身を削りまくる必要があるのかな~なんてことを、ふと思った。

 

私は悪事を働かないし、悪魔に魂を売り渡しもしないけど、でも、魂が吸い取られてることは確かなんだよな。ふぅ。

 

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ここからは俳優さん達の感想+α!

 

●サダヲさん演じる西木さんは無駄に熱い役だから例外としてw 俳優の皆さんが、本当にそういう人達がいそうな自然な演技で、とても見応えがあった!

 

●柄本明さんと橋爪功さんの腹の探り合いをしてる感じとか、不動産売買契約時の「気付くな気付くな!!」っていうドキドキのシーンがすごく良かった!

 

名義移行手続き→入金確認→契約完了までの緊迫したシーンもかなり見もので、入金確認が取れた瞬間、思わず「よしキター!」って声出ちゃったw

 

ブロ友さんと同じく、私もこういう酸いも甘いも知っていながら、飄々としていて良い味の出てる狸オヤジ役の柄本明さん、好きです♪

 

●ぎばちゃん演じる九条で「踊る大捜査線」室井さんのほっぺコロコロを久しぶりに観られてなんか嬉しかったw

 

●木南晴夏さん演じる、気だるげで嫌ぁ~な性格をしている行員も良かった。

 

●エレカシのエンディングがかっこよかった~ラブ

 

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最後に、作中劇「ベニスの商人」のシャイロックのシーンがあんまり理解出来なくて調べたから、それを載せて終わる。

 

題材は1558年イタリアで出版された物語集《馬鹿者》その他から得たと思われる。

ベニスの商人アントーニオは、親友バッサーニオがベルモントに住むポーシャのもとに求婚に出かけるための資金を、ユダヤ人の高利貸シャイロックからみずからの肉1ポンドを抵当に借りる。

が、やがて自己の所有する商船が難破したために返済不能となって、命を奪われそうになる。

バッサーニオと結婚したポーシャは、夫の恩人の急を聞くや、ひそかに男装し法学博士としてベニスの法廷に現れ、肉は与えるが血は一滴たりとも許さぬと判決する。

※kotobank.jpより抜粋・編集